増加する国債を巡る日本の行く末はギリシャ型?ジンバブエ型?

国債

増加する日本の債務残高。

ギリシャのような状態に陥るのではないかと危機感を持っている人もいれば、日本は大丈夫と考えている人もいる。

どちらの人も考えの焦点は、「日本円の印刷」にあるようだ。

日本銀行券を発行し続ければデフォルトは起こらない?

日本の国債の約95%は国内で購入されている。

これは事実だろう。

そして、日本は日本円を印刷することができるので(正しくは日本銀行が日本銀行券を発行)、日本円を印刷すれば、国債の償還を行うことができるので問題ない!というのが、日本国債安泰論者の考えである。

確かにギリシャはユーロ圏であったために、自国通貨を印刷することができずにデフォルトへと歩を進めている。

では、日本は日本円を刷り続けて問題はないのだろうか?

日本国債安泰論者は、日本国債の問題にだけ目を向けているようだ。

日本円を大量に印刷すれば、日本円の価値は下がる。

需要と供給の関係で考えれば、世の中に大量にあるものは価値が低いからだ。

日本円を巡る需要と供給、一つ目に考えられるのは為替だ。

円の価値は大いに下がり、円安が進んでいくことだろう。

1ドル150円、200円となっても何の不思議もない。

二つ目に考えられるのはモノの値段。

日本円の価値が下がれば相対的にモノの値段が上がる。

起こり得るのはインフレであり、インフレが極度に進むハイパーインフレ。

大量に発行している日本国債を返済するのに日本円を印刷するとすれば、どれほどのインフレが起こるのかを考えるととても恐ろしい。

自国通貨を大量に発行してハイパーインフレになった国としてジンバブエがあるが、通貨の桁が理解できないほどになっている。

今では100兆ジンバブエドルまで発行されていて、1米ドル≒3京5千兆ジンバブエドルとなっており意味がわからない。

ジンバブエドルに国際的な価値が無くなっているが、日本円を刷りすぎると同様のことが起こる可能性もある。

日本国債安泰論者は日本円を印刷することによって、問題を解決できると考えているようだが、それは国内の、それも日本国債だけに焦点を当てた考えである。

ギリシャ型、ジンバブエ型、日本が将来起こる問題がどちらになるかわからないが、将来的に日本円の価値が上がるとは考え辛いので、日本円に余裕資産を持っていても仕方ないのである。

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