イギリス政府が銀行税を大幅に引き上げた。
この行為に対し、HSBCは本拠地を香港に戻す可能性が高まっている。
税金が高い場所より低い場所に人・モノ・金が集まる
英国では銀行税なるものが存在しており、段階的に引き上げられている。
銀行が企業活動するのに対しては頭の痛い問題であろう。
政府のこうした行為に対して、HSBCは英国を脱出して、アジアへの移転を考えているようだ。
HSBCは、1993年に英ミッドランド銀行を買収した際、香港からロンドンに本拠地を移した経緯があり、今度移転するとすれば香港に戻る可能性が高いと言われている。
1865年に香港で創設されたHSBC、香港で紙幣発行業務まで行っているHSBC、本社を香港に戻すことには何の問題もないはずだ。
企業活動として納税は避けられないので、税金が低い場所で活動できるなら、当然ながらそうした選択をするに違いない。
低税率の国や地域にはこうして企業が集まるので、必然的に人も集まり、モノや情報も集まってくる。
こうしたことを政策として行っているのが、オフショアと呼ばれる国や地域で、日本から一番近いのが香港である。
日本では法人税の削減が進められているが、将来的にも30%を割り込むことはないだろう。
(香港の法人税は16.5%)
法人税の削減以上に、消費税増税などの問題がある。
法人でなく個人で考えれば、消費税増税だけでなく、相続税や今後の社会保障費の負担増を考えると住みやすい国とは言いにくい。
企業が拠点を移すように個人も拠点を移すことを考えてもいい時代だ。
とは言え、仕事の関係などでなかなか拠点を動かすのが難しいという人は、自分の資産等、動かせるものだけでも動かしておく考えを持つべきだ。
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