青色発光ダイオード(LED)で赤崎勇・名城大教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授の3名がノーベル賞を受賞した。
この時期、日本人のノーベル賞を受賞があるかないかは1つの風物詩になりつつある。
日本の研究環境は今後のノーベル賞を生み出せるか?
日本のノーベル賞受賞はips細胞で医学生理学賞を受賞した山中伸弥京都大学教授以来2年ぶり。
科学系のノーベル賞は一般社会には馴染みのない人が多いため、受賞してから有名になるケースが多いが、中村修二教授の場合は、特許訴訟などで既に日本国内で知名度の高い方であった。
企業研究者としての特許の取扱いに対して日本に一石を投じた点で、アカデミックな世界だけでなく企業研究に対しての貢献度は大きい。
ただ、その後退職してアメリカに渡ったように、日本、そして日本企業を離れてしまった。
会見でも言及していたが、日本の研究環境は世界で戦っていくのには芳しくないのだろう。
日本から優秀な研究者が海外に出ていくことに関してどう考えるか?
ノーベル賞は過去の成果に対して受賞されるもの。
数十年前の研究成果が対象になることも難しくない。
今は過去の成果に対して多くの日本人がノーベル賞受賞候補になっているが、将来を見据えると徐々に受賞者が減っていくかもしれない。
2014年はSTAP細胞を巡っても日本の研究環境が大きく問われた年。
日本人のノーベル賞受賞は喜ばしいが、喜んでいられるうちに日本の研究に対する見方を改めて見直す機会かもしれない。
日本の大きな特性・アイディンティの1つは研究・開発にあるはずだ。
だとすれば、その特性を活かすべく環境づくり・税金の使い方をしていかなければ日本の未来は危ない。
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