オフショア投資をする人たちにとって、作っておいた方が良いのはオフショア銀行口座。
HSBC香港が有名だが、カンボジア・フィリピン・ベトナム・マレーシアなど東南アジアの現地銀行口座を作りだがる人もいる。
そもそもオフショア地域でもなく、そうした銀行は必要なんだろうか?
現地で働くことが無ければ東南アジアの銀行口座は必要ではない。
オフショア銀行の筆頭格と言えるのはHSBC香港。
ざっとその特徴・メリットを書き出すと、以下の様な点が上げられる。
☆世界トップクラスの銀行で資産保全でき、オフショア投資のハブとして活用可能! ☆世界中へ容易に海外送金可能 ☆日本以外の場所で資産分散可能。マルチカレンシーで複数通貨を所有可能。 ☆外貨で直接入出金可能 ☆インターネットバンキングで管理可能 ☆世界中のATMで引き出し可能 ☆共有名義口座を作成可能 |
こうしたメリットが東南アジアの銀行に備えられているかと言えば、どこかが欠けている事が多い。
東南アジア現地に住んで現地で働くなら、利便性のある現地銀行もあるのだろうが、日本に住む日本人が活用する銀行が東南アジアにあるとは思わない。
例えば、現地に行かなければ引き出せない銀行がほとんどだが、ある意味口座がロックされているのと状況は同じである。
東南アジアの銀行口座の話が身の回りで浮上するのは、東南アジアの銀行口座は金利が良いという話が出ているからだと思う。
その実態は真の銀行業務ではなくマイクロファイナンスである事がほとんどだ。
マイクロファンナンスとは簡単に言えば金貸しであり、高金利でお金を貸し出している為に預金の金利も高くすることができる。
貸している相手も与信をしっかりと取った担保がある相手ではなく、誰にでも貸しているという状況らしい。
また、外貨獲得のために米ドルを高金利にしているケースも多い。
マイクロファイナンスと同様に裏で高金利で米ドルの貸し出しが行われている。
米ドルの政策金利以上の数値が付いているのは、担保がないですよ!と言っているようなものだ。
高金利の裏にはこうしたからくりがあるのだが、返済が滞ればこうした銀行は破綻してしまう。
東南アジアの銀行口座を開設させたい人は、東南アジアは人口も増えていて経済が右肩上がりという触れ込みで勧めてくると思うが、世界的に不況が起これば全ては巻き込まれてしまう。
サブプライムショックやリーマンショックがいい例だろう。
そもそも東南アジアは政治・経済が安定している訳ではなく、命の次に大事なお金を置くにはリスクが高すぎる。
分散投資というと聞こえはいいが、どのように分散投資を行うかはしっかりと考えて行動しなければ意味がない。
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