日本の年金制度は崩壊の危機にある!と言われているが、世界的に見てどのような水準なのだろうか?
世界最大級の人事・組織コンサルティング会社であるマーサーは、グローバル年金指数ランキング 「マーサー・メルボルン・グローバル年金指数」 をレポートと共に発表している。
海外の調査でも長期的な持続可能性が疑問視されている日本の年金制度!
この調査、40以上の検証項目から構成され評価付けされており、「十分性(Adequacy)」、「持続性(Sustainability)」、「健全性(Integrity)」を重み付けした平均評価値が指数として表されている。
タイトル下の表がそれにあたる。
⇒ マーサー 「グローバル年金指数ランキング」(2017年度)を発表、日本の年金制度は30ヵ国中29位
日本は調査対象の30ヶ国中29位とブービー賞である。
日本の下には、何度も国家破綻を起こしているアルゼンチンしかいない。
そのアルゼンチンと同じD評価となっている日本。
いくつかの望ましい特性を備えているが、同時に対処すべき重要な弱点および/または欠落のある制度。
これらを改善しなければ、その有効性および/または長期的な持続可能性が疑問視される。
D評価は長期的な持続可能性が疑問視される制度なのだ。
多くの日本人が感じている事だろうが、海外の評価機関が客観的に見ても同じこと。
日本に対しては、以下の改善策が提案されている。
・家計貯蓄額の増加
・年金給付額の引き上げに伴う、所得代替率の改善
・退職給付の年金形式での受給を促す制約の導入
・平均余命の延びに伴う公的年金制度の支給開始年齢のさらなる引き上げ
・GDPに対する政府債務残高比の引き下げ
提案内容は分かるが、対応可能なのだろうか。
そもそも4つ目の「平均余命の延びに伴う公的年金制度の支給開始年齢のさらなる引き上げ」だが、これは単なる改悪だ。
海外から見ても評価の低い日本の年金制度。
日本に住んでいて日本の年金制度の危険性を実感していない人はいない事だろう。
しかし、個人として国・政府の年金制度に頼らずに行動している人はとても少ないように感じる。
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