フレンズプロビデント(Friends Provident International)やRL360°(アールエルスリーシックスティ、旧名ロイヤルロンドン)、インベスターズトラスト(Investors Trust Assurance SPC)などが提供するセービングスプラン(Savings Plan)、いわゆるオフショア積立や海外積立と呼ばれる投資商品は生命保険の機能が付いたWL(Whole Life)と呼ばれる商品と保険の機能が付いていないCR(Capital Redemption)と呼ばれる商品に層別される。
WLで契約しているのであれば死亡時の保険受取人、CRで契約しているのであれば信託受益者の設定をしておかないと相続時に大変面倒な手続きとなってしまう。
設定していないと時間もお金もとても要する事になるので、要注意。
海外オフショア籍の積立投資商品は共有名義や死亡時受取人設定、信託受益者設定をしておくべし!
フレンズプロビデントやRL360°、インベスターズトラストにはWLとCRの商品がある。
フレンズプロビデントは2012年に新規受け入れを停止しているがWLとCRの両方が選択できた。
RL360°は2017年4月以降の新規契約者はCRしか選択できなくなっている。
インベスターズトラストは両方の選択が可能。
WLとCRでは幾つかの相違点がある。
先ず、満期時の取り扱いだ。
WLの場合は満期後も契約を継続できる。
満期になれば積立は終了するのだが、その時点までに積み立てて運用してきた資産はそのまま継続運用できるのだ。
一方のCRは満期で強制終了となる。
(RL360°のCRの場合、満期時点で積立は終了となるものの、契約開始時かあら99年は契約を継続できるようになっている。)
もう一つ、大きな相違点がある。
それは契約者≒被保険者が亡くなった時の取り扱いである。
WLは生命保険の機能が付いているのだが、死亡時に時価総額の+1%を付与して死亡保険金を受け取れるというシステムになっている。
一般的な生命保険のように、もしもの時の為に大きな死亡保険金が提供されているという意味の商品では無い。
WLに何故+1%の死亡保険金が付いているかと言えば、契約者≒被保険者が亡くなった時にスムーズに死亡時受取人にお金を移せるようになっているからだ。
(共有名義人がいれば、共有名義人が引き継ぐことになる。)
では、保険機能が付いていないCRの場合はどうなるのだろうか?
この場合、先ずは共有名義人が引き継ぐ事になる。
共有名義人が設定されていない場合はどうなるかと言えば、相続人が引き継ぐ or 解約して返戻金を受け取るという事になる。
こうした判断をする為の信託受益者をCRの場合は設定しておく事になる。
WLにしてもCRにしても共有名義人が設定されていれば、その人を起点にしてその後どうすれば良いかを考えていけば良い。
だが、共有名義人が設定されておらず、更にはWLで死亡保険金の受取人の設定がされていなかったり、CRの場合で信託共有名義が設定されていないと、相続人は誰かと言う問題が出てくる。
その為に、事前にWLであれば死亡保険金の受取人、CRであれば信託受益者を設定しておかなくてはならないのだが、亡くなった後に共有名義人もおらず死亡保険金の受取人や信託受益者がいなければ大変面倒な手続きをする事になる。
大変面倒な事とはどんな事だろうか?
それは、プロベイト(PROBATE)と呼ばれる法的手続きをしなくてはならないからだ。
香港に登録されている金融商品なら香港、マン島ならマン島、ケイマン諸島ならケイマン諸島で法的処理(裁判)が必要になるケースがある。
日本でいうところの法定相続人が誰かを探す事になるのだが、法的手続きが日本ではなく海外になるので面倒なのだ。
こうした手続きはとても大変でお金も時間も要する。
なので、生存中にWLなら共有名義人と死亡保険金の受取人、CRなら共有名義人と信託受益者を設定しておかなくてはならないのだ。
海外オフショア籍の投資商品は保険会社が直接クライアントと接するのではなく、IFA=Independent Financial Advisorと呼ばれる正規代理店が契約からアフターサポートまでを請け負う事になっている。
その為、サポート力がある正規代理店(IFA)と直接契約すべきと常々お伝えしている。
サポート力がしっかりとしているIFAであれば、こうした共有名義人や死亡保険金の受取人や信託受益者をどうするかは話をしてくれるはずだ。
だが、中には紹介者や仲介会社に契約からアフターサポートまでを丸投げしているIFAもあったりする。
こうしたテクニカルな話になると新規契約で手数料をもらっておけばそれだけで良いと考えている紹介者や仲介会社では対応できない。
契約時だけ良い顔をする紹介者や仲介会社を通して契約するのではなく、アフターサポートもしっかりとしてくれる正規代理店(IFA)と直接繋がっておかなくてはならないのだ。
そもそも、紹介者や仲介会社と呼ばれる立場の人は不要な存在であり、商品理解が乏しく、サポートも杜撰になる事が多い。
どこかのタイミングでサポートを放棄して連絡が取れなくなる事も多い。
酷い話だなと思ったのだが、信託受益者に紹介者が設定されていたと聞いた事がある。
最悪な話である。
クライアントの事など全く考えてくれず、自分の利益しか考えていないのだ。
IFA自体がサポート業務を放棄しているのが一番の問題点となるので、そうしたIFAとはお付き合いしない方が良い。
間に入る紹介者や仲介会社は不要な存在であり、本来は契約に関わる必要もないので、こうした人たちに個人情報を提出すべきでもない。
せっかくコツコツと積み立てた資産、自分の代はもちろんだが、次世代にも資産を遺せるような体制にしておかなくてはならない。
これから海外オフショア積立投資を始める方は、自社で責任持ってクライアントと向き合って対応してくれるIFA=正規代理店と直接契約すべきであり、既に契約されている方でサポート体制に不安を覚える方はIFAを移管(変更)する事をお勧めしたい。
☆ご質問やご相談、IFA=正規代理店で選定でお悩みの方はこちらから。
IFA=正規代理店は保険当局や金融庁に登録されている会社であるが、紹介者や仲介会社は何の資格もない!
オフショア投資を成功させる肝はIFA=正規代理店の選定に尽きるとは良く言う話。
金融や法的知識に長けたIFAで無ければ問題が多々発生し、満期まで契約を継続できない事だろう。
コンプライアンス重視で自社で責任持ってクライアントと向き合ってくれるIFAを選ばなければならない。
契約やサポートをどこかの誰かに丸投げしているIFAは論外だ。
IFAとはどんな立場の会社なのかと言えば、IFAが籍を置いている国や地域の保険当局や金融庁に登録している会社の事である。
香港であれば、保険業を管理監督する機関である「香港保険業監管局」や金融業を管理監督する「香港金融庁」がある。
☆香港保険業監管局 ⇒ Hong Kong Insurance Authority
☆香港金融庁 ⇒ Securities & Futures Commission of Hong Kong
IFAのように装っている会社もあるので、こうした機関に登録しているか確認をする事が重要だ。
確認が難しければ、IFAと思われる会社に直接質問してみれば良い。
登録番号などを教えてもらえるはずだ。
こうした機関に登録されていれば、下手な事をすれば登録を除外されてしまうので変な事はできない。
だが、紹介者や仲介会社はどこかに登録されていたり何の資格もない訳で、ある意味、自由に行動できてしまう。
なので、信託受益者に紹介者が名前を勝手に入れたりするのである。
詐欺的商品を販売してくる紹介者や仲介会社もいたりする。
日本のFPや投資顧問業であっても、それはあくまで日本国内の資格であり、海外の投資商品を扱う資格がある訳ではない。
日本の資格や肩書は何の意味も持たないので、注意が必要だ。
何度も書くが、海外オフショア籍の保険商品や投資商品で成功を収めたければ、IFAの選択が最重要。
海外の商品なので日本にIFA=正規代理店は存在しないが、日本人スタッフがいるIFAも存在する。
日本人スタッフがいて、日本人の受け入れやサポート実績が豊富であり、契約からアフターサポートまでを自社で責任持ってクライアントと向き合ってくれる接してくれるIFAを選定するようにしてもらいたい。
☆ご質問やご相談、IFA=正規代理店の選定でお悩みの方はこちらから。
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