フレンズプロビデントは日本居住の日本人の受け入れを2012年8月に停止した。
日本人が簡単には契約できなくなったオフショア投資商品となったが、既存契約者は簡単には解約しない方が賢明だ。
その為には、サポート力の高い正規代理店=IFA(Independent Financial Advisor)を選択して、長期契約を継続できる環境にしなくてはならない。
目次1.フレンズプロビデントの会社概要は? 2.フレンズプロビデントの解約手数料は高いのか? 3.IFAからフレンズプロビデントの手数料体系などの商品概要をしっかりと受けているか? 4.日本人にとってお宝証券であるフレンズプロビデントは簡単に解約すべきではない! 5.フレンズプロビデントのIFA移管(IFA変更)する方法とは? |
1.フレンズプロビデントの会社概要は?
フレンズプロビデントが日本人受け入れを停止したのは、日本国内で乱雑に販売する人が増え、コンプライアンス的に危険を感じて撤退したと言われている。
この撤退理由だけを見ても、全うな会社と判断できる。
そのフレンズプロビデントがどのような会社なのか、もう一度おさらいしておこう。
フレンズプロビデント社が籍を置く”マン島”とは?
フレンズプロビデント社はマン島に籍を置いている。
マン島は、グレートブリテン島とアイルランド島に囲まれたアイリッシュ海の中央に位置する小さな島で、その面積は淡路島(592km2)とほぼ同等の約572km2である。
人口は約8万人であるが、バイク好きな方であれば「TTレース」と呼ばれるレースで、この島の名前を知っている人もいるはずだ。
マン島の特徴は、英国のようで、英国ではないことが上げられる。
マン島へは、ロンドン中心から近いシティー空港から飛行機で1時間半ほどで行けるが、英国の一部ではく、自治権を持った英国の属国である。
外交・軍事は英国政府に委任しているが、政治・経済は独立している。
マン島はいわゆるオフショア金融センターであり、税金を低くすることで経済を回し、外貨を獲得する政策を行っている。
英国の貴族も、オフショア金融センターである「マン島」を利用して、資産防衛・資産維持向上をしていると言われている。
フレンズプロビデント社もオフショア金融センターの特性を活かした商品の提供を行っている。
例えば、マン島には「生命保険契約者保護法」という法律があり、RL360°が仮に破綻したとしても、この法律に守られ、解約返戻金の90パーセントまでが保証されるのである。
フレンズプロビデント社の歴史は?
フレンズプロビデント社は、1832年に設立された歴史ある会社である。
1832年と言えば江戸時代末期、日本でこれほど歴史がある会社は少ないだろう。
英国株価指数の指標であるFTSE100採用銘柄にも入っている、英国を代表する保険会社である。
フレンズプロビデント社はグループ全体で、1040億ポンド以上の預かり資産がある巨大グループ。
格付けも、スタンダード&プアーズがA+、ムーディーズでA2と高い評価を得ていて、信頼できる会社と言えるのだ。
歴史、客観的な評価を見れば、信頼性の高い会社と判断できる。
日本から撤退したのもコンプライアンス重視の判断であり、評価ができる。
フレンズプロビデントの金融商品は日本人は手にする事が出来なくなってしまったが、契約している人はお宝証券となっているので、頑張って継続すべきである。
2005年に、Friends Provident Internationalの100%親会社であるFriends Life社の全ての株式ををAviva社が取得した。
Aviva社の傘下に入ったことにより、フレンズプロビデントの評価は更に上がったのである。
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2.フレンズプロビデントの解約手数料は高いのか?
フレンズプロビデントは簡単に解約すべきではない。
オフショア籍の金融商品で日本人が加入できるものは年々減少していて、今はフレンズプロビデントに加入したくても加入できないのが現状だ。
ただ、それでも解約したいという人向けに、フレンズプロビデントの解約手数料について解説したい。
インターネットなどで、「フレンズプロビデントの解約手数料は高い!」と書いているサイトやブログが存在するが、果たして本当に解約手数料は高いのだろうか?
以下は残存年数に対する初期ユニットにかかる解約手数料である。
24年 | 87% | 23年 | 84% | 22年 | 81% | 21年 | 78% | 20年 | 75% | 19年 | 72% |
18年 | 69% | 17年 | 66% | 16年 | 63% | 15年 | 60% | 14年 | 57% | 13年 | 54% |
12年 | 51% | 11年 | 48% | 10年 | 45% | 9年 | 42% | 8年 | 39% | 7年 | 36% |
6年 | 33% | 5年 | 30% | 4年 | 24% | 3年 | 18% | 2年 | 12% | 1年 | 6% |
(初期ユニット期間中は解約手数料100%)
勘違いしている人が多いが、先ず、フレンズプロビデントの解約手数料は残存年数に対して設定されている。
即ち、これまでの積立年数が同じでも元々の契約年数が異なれば残存年数が異なるので解約手数料は異なる。
25年契約で積立5年後に解約となれば残存期間は20年であるが、10年契約では残存期間は5年となる。
また、この解約手数料は1.5~2年で設定されている初期ユニットに掛かるもので累積ユニットには掛からない。
例として、契約年数が20年でこれまでの積立年数が15年(180ヶ月)、初期ユニットが1.5年(18ヶ月)のケースで算出してみよう。
残存年数が5年となるので、初期ユニットに掛かる解約手数料は30%。
積立期間180ヶ月に対して、解約手数料が掛かるのは18ヶ月(1.5年)だけなので、全体でみれば、
30% × 18/180 = 3.0%
となるが、これは高いのだろうか?
日本の保険商品の解約返戻金と比較しても高いと思えない。
ただし、初期ユニット期間で解約すると全額没収されるので、そうした方が高い!高い!と訴えている可能性は否めない。
投資でもビジネスでも、短期間で上手い話はそうそうない。
今現在でも契約している人はそれなりの運用期間が経っているので、解約手数料はかなり減っていると思われる。
とは言え、年々手数料は薄まっていくので、満期まで頑張って継続していってもらいたい。
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3.IFAからフレンズプロビデントの手数料体系などの商品概要をしっかりと受けていますか?
問題は、こうした説明をしっかり受けているか?という事に尽きる。
フレンズプロビデントに限らず、RL360°(旧名ロイヤルロンドン)、スタンダードライフ、CTF Life(旧名FTLife、旧旧名アジアス)等、オフショア籍の積立投資商品の設計はほぼ同じである。
長期での積立投資が前提になっており、長期で契約・継続すればメリットが享受され易い設計になっている。
逆に短期、特に初期ユニットで解約した場合の解約手数料はそれなりに没収される。
また、短期で利回りを狙う商品でもない。
事前にこうした説明を受けていなければ問題であり、商品説明やサポート体制がしっかりしていないIFA(Independent Financial Advisor)の下ではそもそも長期契約を存続させるのは難しいだろう。
フレンズプロビデントはIFAの変更(IFA移管)が可能なので、サービスレベルに不安があるIFAであれば、IFA移管を考えるべきである。
フレンズプロビデントは日本居住の日本人の新規受け入れは停止しているが、IFAを変更することに関しては制限がない。
これからは満期解約が近付いてくる人が多いと思う。
どのように解約して、解約後にどのような方向に進んでいくかの出口戦略を一緒に考えてもらえるIFAでお世話になるべきだ。
☆ご質問やご相談、正規代理店(IFA)の選定でお悩みの方はこちらから。
4.日本人にとってお宝証券であるフレンズプロビデントは簡単に解約すべきではない!
冒頭にも書いたが、フレンズプロビデントは日本人にとってお宝投資商品だ。
簡単には解約すべきではない。
積み立てるのが苦しくなれば、解約の前に積み立ての一時停止や一部引き出しなどを行えば良い。
積立当初の18~24ヶ月間で設定されている初期口座部分からの一部引き出しは出来ないが、その後の積立口座部分からは一部引き出しも可能である。
解約を考えるのは最後の最後にすべきだ。
しかし、契約を存続するにはIFAのサポートが必要不可欠である。
フレンズプロビデントで何か困ったときに、とりあえず解約を考えるのではなく、どのように対処すれば良いかを相談できるIFAでなければならない。
解約手数料の話なども含めて、フレンズプロビデントの話をしっかり聞いたことのない人は、この機会にIFAの変更(移管)を検討してみれば良いだろう。
きちんと説明ができるIFAは、サポート体制もしっかりしているIFAと判断できる。
サポート体制がしっかりしていれば、より継続がし易い。
間に紹介者?仲介会社?と呼ばれる日本人や日本の会社を通して契約し、サポートを受けている人がいて、自分がどこのIFAと契約しているか把握していない人もいるようだ。
そして、そうした紹介者や仲介会社と連絡が取れなくなっているケースもあり、このブログにもどうすれば良いかと質問がくることもある。
そのようなケースでも、IFAを新たに選定することが可能だ。
日本人を受け入れているIFAは10社ほどあると言われている。
あなたにあったIFAはきっと存在するはずだ。
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5.フレンズプロビデントのIFA移管(IFA変更)をする方法とは?
フレンズプロビデントのIFAの変更については、現在契約しているIFAに対して連絡する必要は一切ない。
やるべきことは、フレンズプロビデントを扱っていてサポート力が高いIFAを見つける事である。
自分に合ったIFAを探し出さなくてはならない。
そして、そのIFAに新たに契約をお願いすれば良い。。
こうしたIFAの変更は「IFA移管」と呼ばれているが、新らにお世話になるIFAで移管の手続きは行ってもらえる。
今まで契約していたIFAに連絡する必要がないので、無駄にストレスを抱えることもない。
フレンズプロビデントは日本居住の日本人の新規受け入れは停止しているが、IFAの移管は今でも何の問題もなく行える。
命の次に大事なお金と考えるのであれば、そのお金をしっかりと守るために、サポート力が高いIFAをしっかりと判断して変更するべきだ。
「IFA一覧」で検索すれば、IFA一覧がまとめられているサイトがきっと見つかるだろう。
私のブログでもまとめたコンテンツがあるので、気になる方は以下リンクを参照してもらいたい。

気になるIFAが見つかれば、直接メールか電話で問い合わせを行ってもらいたい。
その対応で、サポートレベルの良し悪しや、自分との相性はある程度分かるはずだ。
行動するかしないかは、あなた次第!
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