年金受給開始を選択制で75歳まで広げる案が出てきている。
国民にやさしい国なのだろうか?
年金受給開始年齢と損得関係
既に国民年金は65歳受給開始となっている。
これに加えて厚生年金も段階的に65歳受給開始にする動きがあるようだ。
年齢(2014年4月1日現在) | 受給開始 |
61歳以上 | 60歳 |
59-60歳 | 61歳 |
57-58歳 | 62歳 |
55-56歳 | 63歳 |
53-54歳 | 64歳 |
52歳以下 | 65歳 |
60歳定年、65歳受給開始となると5年間無収入の期間が発生する。
その為、受給開始を早めることができる。
しかし、早めた分は受給額が減り、遅くすれば受給額が増える。
現状は・・・
受給額を1ヶ月早めるごとに0.5%減額 受給額を1ヶ月遅くするごとに0.7%増額
受給開始をいつにするのがベストであろうか?
お気づきの通り、このポイントはいつ死ぬか?
60歳 | 65歳(基準) | 70歳 | 75歳 |
得 | 76歳以下で死亡 | 損 | 損 |
損 | 82歳以下生存 | 得 | 損 |
損 | 87歳以上生存 | 得 | 得 |
日本人の平均寿命は男性:79.94歳、女性86.41歳(2012年厚生労働省データ)。
これで考えれば、受給開始を遅らせた方がいいように感じるが・・・
自分がいつ死ぬかなど誰にもわからない。
国民年金でも多くの人が前倒しをしている。
60-65歳の空白期間が苦しいのと、先のことなんか考えてられないのだろう。
一つ注意しなければならないのは、受給開始を早めると障害年金の対象から外れる。
もし交通事故などで障害者になってしまっても、障害年金が支払われなくなる。
これだけ国民に厳しい年金制度。
2030年以降は一律67~68歳に引き上げる案も検討されているようだ。
それだけ運用が厳しいことなんだろうが、そのうち平均寿命を超えた年齢が受給開始年齢となってもおかしくない。