海外積立やオフショア保険などの海外投資商品は、セミナーや勉強会、はたまた、どこかの誰かに教えてもらってその存在を知る人が多いと思う。
オフショア投資を知った経緯は人それぞれだろうが、契約の際に連絡すべきはIFA(Independent financial Advisor)と呼ばれる正規代理店となる。
日本の金融庁に登録されていない金融商品の取引行為(勧誘や営業)は禁止されている!
海外投資、オフショア投資と呼ばれる資産運用商品、日本の金融庁には登録されていないものである。
日本の金融庁に登録するにはそれなりのコストがかかるし、日本の金融庁は日本の保険会社を守らなくてはならないので、日本の金融商品よりも数字(利回り)が大きく異なる商品は登録を拒否してくる事だろう。
ある意味、日本の金融庁に登録されていないのはそれなりに優れた商品と言えなくもない。
ただし、日本の金融庁に登録されていない商品は取引行為(営業や勧誘)を行ってはいけないことになっている。
では、日本居住の日本人は日本の金融庁に登録されていない金融商品を契約してはならないのかと言えば、そんなことはない。
金融庁が発表している以下の資料を参考にしてもらいたい。
⇒ 外国証券業者に関する法律(第3条)、同施行令(第2条)及び外国証券業者に関する総理府令(第7条)に基づく事務ガイドライン
【1.外国証券業者に関する法令の基本的考え】に書かれている通り、日本国内で登録されていない有価証券の取引行為(勧誘や営業)は行えない。
外国証券業者(外国の法令に準拠し、外国において証券業を営む者)は、日本国内における証券業の本拠として設ける主たる支店について登録を受けない限り、国内にある者を相手方として証券取引行為を行うことはできない。
これは販売サイドを規制しているものであり、日本の金融庁に登録されていない金融商品に興味があれば、直接海外にある正規代理店に連絡して契約をすればよいのだ。
ただし、後半部分には以下のように記載されている。
勧誘をすることなく、国内にある者の注文を受けて外国からその者を相手方として証券取引行為を行うことについては許容されている。
販売サイドも勧誘する事無く外国(海外)からの注文を受けることは許容されているので、購入サイドから見れば、海外にある正規代理店に対して直接注文をすれば良いことになる。
海外オフショア籍の金融商品は、保険会社などのプロバイダーが直接的に契約やアフターサポートを行うのではなく、IFAと呼ばれる会社がそうした責務を負うことになっている。
IFA=正規代理店となっている。
製販分離のような形になっているので、日本の金融庁に登録されていない金融商品に興味があれば、直接IFAに連絡しなくてはならないのだ。
プロバイダー(保険会社)ー IFA ー 顧客
という流れ。
仲介として必要なのはIFAのみであり、日本国内で契約などをサポートすると言ってくる人がいれば、それは取引行為となるので違法となる。
イメージとしては医薬品と似ているのかなと思う。
医薬品も製薬会社から直接購入する事は無く、薬局での購入となる。
薬局では薬剤師の資格を持った人が販売をしてくれ、間に紹介者や仲介会社を挟んで購入する人などいない。
海外オフショア籍の金融商品も同様に、資格を持ったIFA=正規代理店から購入する事が必須となる。
法律云々もあるが、間に人や会社が増えれば増えるほど責任の所在も曖昧になるし、法律を理解していない人が最後までサポートできる可能性は著しく低い。
オフショア投資は商品の特性上、長期契約となる事が多いが、長期契約を完遂させる為にはIFAのサポートが必要不可欠となる。
こうした事から、海外オフショア籍の金融商品に興味があれば、海外にあるIFAに直接連絡する事が大きなポイントになってくるのだ。
IFAであるかどうかは、その国の金融当局に登録されているかどうかを確認すべきである。
政府直轄で保険業を管理監督する「香港保険業監管局」=”Hong Kong Insurance Authority”や「香港金融庁」である”Securities & Futures Commission of Hong Kong”に登録されている会社が正規代理店となる。
☆香港金融庁 ⇒ Securities & Futures Commission of Hong Kong
☆香港保険業監管局 ⇒ Hong Kong Insurance Authority
医薬品を購入する時に薬剤師がいる薬局で購入するように、海外オフショア籍の金融商品はこうした機関に登録されているIFAを通して購入をしなければならない。
香港保険業監管局も香港金融庁も英語や広東語のサイトになっているので、登録の有無を確認するのが難しいと感じる人もいるかもしれない。
ならば、IFA=正規代理店と思われる会社に直接聞いてみれば良い。
しっかりと登録されていれば、登録番号などを教えてもらえるはずだ。
一方、登録してない個人や会社の場合、あれやこれやと言い訳を並べてきて登録が必要が無いと説明してくるかもしれないが、冷静に考えれば、登録が必要かどうかは分かる事だろう。
登録が不要であれば、誰しもがIFAになれてしまう。
また、「香港保険業監管局」や「香港金融庁」に登録されていれば、詐欺的な商品を案内してきたり、強引な営業を行う事は無い。
そうした行為を行えば登録を取り消されてしまうので、変な行動はできないのだ。
一方でIFA=正規代理店との間に入ってくる紹介者や仲介会社の場合、合法的なオフショア投資商品以外に、詐欺的な商品を紹介してくる事もある。
オフショア投資商品の説明も間違った話をしたり、盛った営業トークをする事もあるので注意が必要だ。
アフターサポートも興味を持たない紹介者や仲介会社が多い。
その為、肝心なアフターサポートが杜撰な対応となってしまう。
契約してからこうした事態に気付き、後悔してしまう人も少なくない。
こうした事態を避ける為に、しっかりと現地の保険当局や金融庁に登録されているIFA=正規代理店を選ばなければならないのだ。
冒頭で、【1.外国証券業者に関する法令の基本的考え】について解説したが、この考えから、海外オフショア籍の金融商品や保険商品を取り扱うIFA=正規代理店は日本に存在できない。
その為、海外オフショア籍の金融商品や保険商品に興味を持ったのならば、海外にあるIFAに直接連絡をするしかない。
海外のIFAと聞くと怖気づいてしまう人もいるかもしれないが、日本人スタッフがいるIFAもあるので、それほど緊張する事はない。
日本人スタッフがいて、コンプライアンス重視で日本人の受け入れ実績やサポート経験が豊富なIFAを選べば、契約後も安心できるはずだ。
今の時代はZoomなどのウェブツールが発達しているので、自宅にいながら海外のIFAスタッフと日本語で会話できる。
こうした状況なので、わざわざ日本にいる法的に怪しかったり知識が希薄な紹介者や仲介会社を通す意味など無いはずだ。
法律や原理原則に従って真っ当な海外IFAを見つけて直接連絡して契約をすれば、資産価値は自ずと高まっていく事だろう。
海外オフショア籍の商品に興味があるものの、こうしたIFAを選定するのが難しいと感じたのならば、ご質問いただければと思う。
⇒ ご質問やご相談、IFA=正規代理店の選定でお悩みの方はこちらから。
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