日本の穀類消費の変化(米⇒パン)の背景には米国の事情あり!

日本社会

食の多様化と言われているが、その代表が穀類。

日本人はパンや麺類が好きな人が多くなった。

この背景にはどんなことがあるのだろうか?

日本の小麦文化の背景

日本人はお米を食べなくなった。

世帯当たりの年間穀類支出額構成比を50年前と比較してみよう。

1963年 2013年
84% 38%
パン 9% 38%
麺類 7% 23%

50年前と比較すると、米への支出割合は半分以下になり、今ではパンと同量だ。

昔の人からすれば想像も出来ない数字だろう。

これだけ日本人の食生活が変わったのは何故だろうか?

この背景にはアメリカの事情が深く関係している。

戦後、日本は食糧難であった。

日本国内で米を量産する一方で、アメリカでは小麦の余剰在庫の問題があった。

アメリカでは第2次大戦の時に戦場に送るために作っていた小麦、終戦で余ってしまったのだ。

この消費先として目を付けられたのが日本。

アメリカには「ガリオア資金」と言うのがあり、戦後アメリカが占領下に置いた国の飢えなどを救済するために実施した援助資金である。

この資金を利用して、この資金でアメリカの余剰小麦を買い取らせたわけだ。

マッチポンプみたいなものか?

とは言え、日本人はそれほど小麦のレパートリーを知らない。

そこで、調理設備や冷蔵庫を設置した大型バス「キッチンカー(栄養指導車)」で小麦を使ったレシピを紹介して、小麦料理を普及させた。

このキッチンカーの予算、人件費はアメリカ持ちだったようだが、これにより小麦がどんどん普及して行った。

また、この小麦は学校給食へも展開され、コッペパンが普及した。

子供のころに覚えた味は大人になっても抵抗はなく、戦後の食不足から始まったこの流れ、2013年になって米とパンの数字が並んでしまったのである。

風評被害的に、

「米を食べると頭が悪くなる」

「米は田んぼで作るからジメジメして陰湿だ」

と言った雰囲気も蔓延していたようだ。

私もラーメンやお好み焼きは好きだし、小麦そのものを否定するつもりはない。

しかし、白米のがもっと好きだ!!

日本の自給率を守る事は日本文化を守ること、小麦と同等以上に米を食べようではないか!!

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