カンボジアマイクロファイナンスとサブプライムローン

金融知識・金融教育

カンボジアマイクロファイナンスに関する質問をもらった。

疑問に感じることが多いなと感じる。

カンボジアだけでなく世界全体を見ての投資判断を!

東南アジアに属するカンボジア。

東南アジア全体で景気は上向きであり、イケイケドンドンなところもあるようだが、だからといってイコールで資産運用を行う場所とは思わない。

例えばカンボジアは自国通貨が機能していない。

経済が上向きであれば自国通貨を強くしていくチャンスであるが、そのチャンスを掴むことができない。

自国通貨が機能していないので、米ドルがメインに使われているが、機関投資家はカンボジアを適正投資国と判断していないので、外貨(米ドル)獲得が難しい。

そこで金利を上げて米ドルの獲得に走っている。

米ドルの政策金利や長期国債より金利が良いということは、担保がないということ。

ではどうしてそれだけの高金利が付けられるかと言えば、その背後にお金を借りてくれる人がいるからだ。

これは正にカンボジアの経済状況が成り立たせているスキームと言えるだろう。

このスキーム、貸し倒れが発生したら預けていたお金は返ってこなくなる可能性が高い。

もちろん多少の貸し倒れには耐えられるような設定になっているだろうが、連鎖的に物事が起こることは多い。

まだまだ記憶に新しいサブプライムショックは、不良債権化が連鎖的に起こり世界経済の混乱を招いた。

カンボジアの経済が行き詰まり世界経済を巻き込むことは考え辛いだろうが、中国株式やギリシャ問題など世界が抱える金融や経済の問題は多い。

世界のどこかで起こったことが連鎖的に起こる可能性はあり、カンボジアも巻き込まれる可能性は大いにあり得る。

そうしてカンボジアのマイクロファイナイスで貸し倒れが起こったら、預け入れていたお金は戻ってこないだろう。

カンボジアの経済だけに目を向けて投資を行う人がいるようだが、金融商品の背景や世界全体を見据えて判断をしなければならない。

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