日本の金融商品で運用利回りが出ない理由の1つに、コスト高があげられる。
その問題点を日本銀行が指摘しているようだ。
人員削減・店舗数削減で利益改善を金融機関に求めている日本銀行だが、ゼロ金利で金融機関を苦しめているという矛盾
先ずはブルームバークニュースの動画、興味深いので是非見てほしい。
日本語字幕付きで2分13秒である。
日本の金融機関は人員、店舗数とも過剰で、収益力の低下を招き、そのため金融システムの安定が損なわれる可能性があると日銀が指摘した https://t.co/N93lHT9XIm pic.twitter.com/V3sZDAJZL3
— ブルームバーグニュース (@BloombergJapan) October 30, 2017
動画が消えるかもしれないので、以下書き起こし。
日本銀行の意図やシステミックリストは何ですか?
つまり国内の銀行は収益性を改善せよというのです。
先日出された日銀の金融システムレポートは半年ごとに行われる報告です。
その中で日本の銀行と欧米の銀行を比べ日本の銀行は人員や店舗数が過剰だと言っています。
それが効率や収益性の低下につながるため、日銀は各銀行に対策を取るよう促しています。
実は銀行はすでに改善策を講じようとしています。
三菱UFJは業績報告で1万人の人員削減を目指すと発表しました。
ただ、日本では自然減しかありません。
フィンテックによる効率化や管理部門の削減を行うことで浮いた人員を収益が発生する業務に移すのです。でも、私は釈然としません。
問題を指摘する日銀こそがゼロ金利で銀行を苦しめてはいませんか?
日銀はどこを指して効率化しろと言うのですか?ええ、皮肉ですね。
銀行を苦境に陥らせた一因はそもそも日銀ですからね。
金利が抑えられているため、銀行は従来のように融資で利益を稼げないと思います。
他にも指摘があります。
手数料収入を上げる努力にも関わらず、外国の銀行より手数料収入や非金利収入が少ないと言うのです。
よって、さらに努力を求めています。
例えば、リテール顧客への手数料免除を問題視しています。
しかし、手数料値上げで顧客が他行に移る不安があります。
日本では銀行がひしめいていますから、競争はとても激しく顧客を失うことを恐れるのです。
手数料収入を上げたくても及び腰になります。
動画の中でも言われているが、そもそも日本は銀行が多すぎる。
都市銀行、地方銀行、信金、ゆうちょや農協etc
競争が良い意味で働けばよいが、ただ単に金融機関が多いという状態で終わってしまっていると感じる。
そもそもゼロ金利なので、各金融機関がどう頑張ったところで、顧客に良質な金融商品・サービスを提供する事は困難である。
低金利なので、ローン・融資を受けやすいことくらいだろうがメリットだろうか?
銀行に限らず、日本の金融機関は多額なコストを払わなければ成り立たない部分が多い。
昨日のコンテンツにも通ずる部分だが、日本で金融商品を販売しようとしたら、金融庁に登録する為に先ずはコストがかかる。
海外製の商品であれば、和訳もしなくてはならない。
そこからマーケティング費用、宣伝広告費、営業コスト、事務費用などが必要なので、優良な海外製の商品であっても、日本版になると魅力を感じなくなってしまうのである。
日本国内で魅力的な金融商品を見つけ出す事はとても難しいが、その背景にはこうした理由が存在しているのである。
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