金融リテラシーに長けた人材を日本は増やすべき!財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なりは野村克也氏の言葉

日本社会

日本のプロ野球発展に大きく寄与した野村克也さんがお亡くなりになった。

戦後初の三冠王を獲得した技術はもちろんだが、ID野球で考える野球の楽しさを広めてくれたと思う。

また、ささやき戦術やボヤキなど言葉を巧みに使う方でもあったと思う。

財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり!

野村克也さんの言葉の中で以下のような一文がある。

『財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり』

財を遺すだけは「下」なのか・・・と思う人もいるかもしれないが、財を遺さない/遺せない人もいる訳で悲観する話ではない。

また、日本の場合は相続税など多くの税金で国民の資産を削り奪い取っていき財を遺させてくれないので、そもそもの環境が「下」以下の状況と言えなくもない。

だが、子供や孫などに資産を遺せる状況をまずは作ったのならば、次の事を考えなくてはならないと思う。

何故ならこの言葉、元々は明治・大正時代の政治家である後藤新平氏の言葉だそうだが、次のように続くそうである。

『財を遺すは下、事業を遺すは中、人を遺すは上なり。
されど、財なくんば事業保ち難く、事業なくんば人育ち難し。』

下・中・上と書くと下のイメージが悪いが、流れ・順番だと思う。

資産運用に関して言えば、先ず第一に財を遺す事を考えるべきである。

(日本の場合、その前に自分自身の老後資産の構築も考えなくてはならないが。)

そして、資産運用を一つの事業として捉えるのであれば、それが先祖代々承継していくように、お金を遺すだけでなくそのスキームを伝える事が重要になってくる。

それは即ち金融教育であり、人を育てて遺す事に繋がっていく。

野村克也、後藤新平両氏の言葉を資産運用に当てはめるのであれば、資産を継承しつつ金融教育をしなさいという事になるはずだ。

日本は金融リテラシーが無い人ばかりと言われるが、税金大国の日本で如何に資産を継承するかを考える事が日本人の金融リテラシー向上に繋がると思う。

ただし、大きな組織に当てはめて考えられたと思うこの言葉、日本と言う大きな組織に当てはめる事は難しいだろう。

日本は公的債務を次世代に押し付けているので、財を遺す事ができないばかりか負債を遺している。

国として考えるのではなく、家族など小さな組織で財・事業・人を遺す事を考えていけば、人口減少・少子高齢化で今後日本が苦しくなったとしても、その組織は生き残っていけるはずだ。

野村克也さんは弱いチームの監督をする事が多く、弱者の兵法、弱者が強者に勝つ方法を常に考えていたようだが、日本の中で財・事業・人を遺す事は同じ状況にあると思う。

 

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