日本の高度経済成長を支えてきたのは製造業で、製造業では三現主義(“現場”“現物”“現実”)が基本であるが、その三現主義が日本のAI化やキャッシュレス促進に対して足かせになっている部分もあるのかなと感じる。
三現主義(“現場”“現物”“現実”)が良きも悪きも日本のアイデンティティ!?
日本は品質豊かな製品を提供する事で経済を発展させてきた。
品質を確保する為に“現場”“現物”“現実”の三現主義が重要となってくるのだが、実際に現場で現物を観察して、現実を認識した上で、問題の解決を図るというのが三現主義の原則である。
製造業で良く使われる言葉だと思うが、良きも悪くも三現主義は日本人の文化・マインドなのかなと最近感じる。
COVID-19(コロナウイルス)が中国を中心に猛威を振るっている。
日本は中国に次いで2番目に多い感染者数となっているが、現物が見えないウイルス対策は日本は苦手なのかなと思わざるを得ない。
政府が現実を見る事ができず、水際対策=現場での対応が出来ずに後手後手になった結果かなと感じる。
香港などでは今回のCOVID-19の感染を防ぐ為に、リモートワーク(自宅勤務)に切り替えた企業も多いようだ。
国によっては将来的なリモートワークの可能性を探る実験と言われていたりする。
こうした事は会議などを好む日本人には定着が難しいように感じる。
会議も一つの現場であり、体調が悪くても現場であるオフィスなどに行くのが日本人の美徳とされている部分もある。
キャッシュレスの促進が遅れているのも、現物である紙幣を好む人が多いからと言われている。
中国などは偽札が多く、現物である紙幣を信じていない事がキャッシュレスが進んだ要因として挙げられるが、現物である日本の紙幣の品質が優れている影響で他国に比べてキャッシュレス化が遅れてしまっているのは何だかアベコベな感じもしてしまうが、これが”現実”である。
製造業含めて日本でもAI化はもちろん色々なところで検討されていて、導入されている事も多いと思う。
だが、三現主義を好む日本人、現場から離れていて、現物感もなく、現実かどうかわかり辛いAIに違和感を覚える人は多いと感じる。
日本はキャッシュレス化の波に遅れてしまったが、リモートワークなどにも対応できない人がたくさんいる事だろう。
日本だけしか見れずそれが世界の現実として捉える人も多いが、世界は自分たちが見ている現実以上に進んでいってしまう事を認識した方が良いのではないだろうか?
⇒ ご質問やご相談等はこちらから。
コメント