出産を控えていたり、小さなお子さんを育てている方で、将来の教育費をどうしようかと頭を悩ませている人も多いようだ。
頭を悩ませる理由は、日本国内に納得できる金融商品がないからだと思う。
日本の学資保険のランキングを見ていると、国内の金融商品しか知らないのだなと容易に想像できる!
インターネットを見ていたら、【「学資保険」どれくらいの人が加入してる?みんなが契約時にもっとも重視したこととは】と言うコンテンツがあった。
そのコンテンツを見ると、先ず書かれていたのが子どもの学資保険への加入率で、31.2%となっているそうだ。
この数字が高いか低いかの判断は難しいところであるが、まともな学資保険があれば、もっと加入率は上がるのではないか?とは思う。
私が注目したのは、学資保険の各種ランキング。
カテゴリー毎に様々なランキングがされているのだが、ランキングしたところで団栗の背比べなんだけどなと思える点。
ランキングはもちろん日本国内の保険会社・商品に絞ったものである。
各々のランキングについて見ていこう。
【利用率】
1位:かんぽ生命「はじめのかんぽ」
2位:ソニー生命「学資保険」
3位:JA共済「JAのこども共済『学資応援隊』」
各々の利回りについて見たみたい。
(以下、全て契約者年齢35歳男性で、被保険者は生まれたばかりの0歳児の男性としている。)
0歳で加入して18歳で受け取るとして、かんぽ生命の「はじめのかんぽ」は何と驚きの元本割れ。
医療保険なども付いているようだが、元本割れする商品が最も利用率が高いとは驚きだ。
もしかしたら、加入時はプラスだったかもしれないが、こうした学資保険が利用率1位になるところに日本の金融教育の問題点があるように思う。
最近は色々とニュースを騒がせているかんぽ生命だが、昔からのネームバリューで祖父母の資金援助の下に契約を勧めるのかもしれない。
ソニー生命の学資保険で約105%で、JA共済で102.6%。
これらの数字をどう見るかだが、明らかに低利回りだ。
日本の金融商品ばかり見ていると錯覚してしまうかもしれないが、年利ではなく総額でのリターンと考えると低過ぎる。
【保障内容満足度】
1位:アフラック「アフラックの夢みるこどもの学資保険」
2位:かんぽ生命「はじめのかんぽ」
3位:ソニー生命「学資保険」
利用率でランキング外だったアフラックが出てきたが、アフラックのシミュレーションをしてみると元本割れとなっている。
ん?保障内容満足度1位とは何なんだろうか?
【期待度】
1位:JA共済「JAのこども共済『学資応援隊』」
2位:ソニー生命「学資保険」
3位:フコク生命「みらいのつばさ」
期待度とは何だろう?と思ったのだが、個々の商品を今(すでに)契約している人の数と、これからその商品を契約したいと回答した人数との割合で算出しているそうだ。
つまりはJA共済は今契約している人よりもこれから契約しようと考えている人が多いという事だろうが、総利回りは102.6%しかない。
何故こんな低利回りの商品をこれから契約しようと考えるのだろうか?
まだ契約していないのであれば考え直すべきである。
フコク生命は兄弟が契約していると割引が適用されたりするようだが、それでも利回りは106%程度にしか過ぎない。
【リピート率】
1位:ソニー生命「学資保険」
2位:アフラック 「アフラックの夢みるこどもの学資保険」
3位:JA共済「JAのこども共済『学資応援隊』」
リピート率とは、現在契約している商品を、第二子以降などにも契約したいと答えた人の割合である。
こんな低利回りの学資保険を何本も掛けてはいけない。
否、一本たりとも掛けてはいけない。
ここに書かれている各学資保険の利回りを見てきて、最大の利回りは106%。
18年間運用しての106%なので、ほとんど利回りがつかないも同然だ。
ましてや、これからインフレなどによって日本円の価値が下がる可能性を考えたら、18年後に数%の利回りしか出ないのは実質的に資産価値が下がってしまうのだ。
更に言えば、元本割れするような商品を契約していては、わざわざ資産を減らしてくださいねと言っているようなものである。
可愛い可愛いお子さんの為に資産を増やしていかなくてはならないが、その為の優れた学資保険が日本国内にない事は、このランキングを見れば一目瞭然である。
では、どうすれば良いのだろうか?
日本がダメなら海外に視野を広げて見れば良い。
今回紹介したランキングに載っていた日本の生命保険が提供する学資保険、海外の人がその商品内容を見たら、全く見向きもしないはずだ。
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