日本銀行が四半期ごとに発表している「資金循環統計」。
「資金循環統計」と聞くと小難しく何のことやらと思ってしまうが、個人や、法人形態を取らない自営業者(農林業従事者を含む)が保有する現預金、株式、投資信託などの金融商品の合計の数字の事である。
この数字が誤っていたことが分かり、物議を醸している。
日本銀行発表の数字では貯蓄から投資は進んでいないが、やってる人はやっている⁉
問題の詳細は以下のリンクからご確認を。
ゆうちょ銀行保有の投資信託を個人が保有しているものと誤って計算していたとなっている。
30兆円もの金額を見誤るなんて事があるのだろうか?
故意的なミスでは?と話題になっているが、故意であったにせよそうではなかったにせよ、実際に貯蓄から投資に移っていない事が政府・日銀として一番問題視しているポイントだと思う。
数字を誤魔化しても貯蓄から投資には進まない・・・
では、実際にはどうなんだろうか?
今も変わらず投資せずに貯蓄ばかりしている人も多いと思うが、行動している人はしている。
貯蓄から投資への流れが国内だけに留まらず、海外に流れている分は多いと思う。
オフショア投資について見てみると、10年ほど前はそれほど情報量も多くなかったが、今では情報を集めやすい時代になってきている。
(その反面、間違った情報も増えているのが問題だが…)
「貯蓄から国内投資へ」は減少している事が明らかになったが、「貯蓄から海外投資へ」は上昇しているはずだ。
政府・日銀は海外投資分の数字を把握したいはずだができておらず、国外に5千万円を超す財産がある人に国外財産調書の申告の義務付けなどの対策を取っている。
実際に申告している人がどれだけいるのか分からないが、今後も政府・日銀が詳細なデータを取得する事は難しいのではないだろうか?
政府・日銀が発表する数字、恐らく日本人は良くも悪くも行動を起こすトリガーにはならないようだ。
貯蓄しかしない人は貯蓄しかしないだろうし、投資する人はこうしたデータに惑わされずに行動する。
そもそも海外投資に興味がある人の何割かは日本政府を信用していない人たちなので、個人の判断で動いている。
こうした判断力・行動力のある人が、将来的に資産を遺すのだろうなと感じる。
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