毎年、カナダのバンクーバーに本部がある公的なシンクタンク「フレーザー・インスティテュート」が世界の経済自由度を評価してランキングを作成している。
2024年度のランキングが公表となったが、第1位は香港!
⇒ Economic Freedom of the World: 2024 Annual Report
(ランキングは18ページ目に掲載されています。)
香港は28年連続で1位となっていたが、2023年に2位に転落していた。
しかし、2024年に首位奪還!
香港は客観的に経済自由度が高いと評価されているのである。
「中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法」制定後も香港の経済自由度は客観的に高い評価を受けている!
2023年まで連続して世界経済自由度ランキング1位だった香港。
2023年に僅差で2位に下がってしまったが、それだけで香港大丈夫?と心配された人もいたようだが、2位でも凄い事だと思う。
日本は2023年は20位、2024年は11位となっていて、香港は日本よりも経済自由度が格段に優れている事が分かる。
そして、香港は2024年に首位に返り咲いたのだが、常に世界からは客観的に経済自由度が高いと評価されていると言えるのだ。
2020年に香港では「中華人民共和国香港特別行政区国家安全維持法」が施行された。
この国家安全法により香港金融は終わるのでは?と思った人もいたようだが、実際にはそんな事は無く、香港の経済自由度は維持されており、最新ランキングでも1位の結果となっている。
この評価基準は「政府のサイズ」「法制度と財産権」「通貨の健全性」「国際貿易の自由」「レギュレーション」からポイント化されているのだが、こうした指標から、香港は経済が独立しており、国際的にも認められている事が分かるはずだ。
香港経済・香港金融に対しての評価として一つだけのデータだと客観的とは言えないのでは?と感じる人がいるかもしれないが、例えば、イギリスのシンクタンクZ/Yenグループが年に2度(3月・9月)リポートを公表している、金融センターの国際的競争力を示す「世界金融センター指数(Global Financial Centres Index, GFCI)」というのがあるが、直近のデータで香港は3位にランキングされている。
カナダとイギリスのシンクタンク2社が香港の経済自由度や金融センターを高評価している事になる。
こちらのランキングでは2019年頃に起こっていたデモの影響で一時的に6位までランキングを落としていたが、その後に3位まで順位を戻している。
ある意味、国家安全法の制定により混乱していた社会が落ち着いて、評価が再上昇したと言えなくもない。
中国が香港の金融システムをどう活用しているかと言う観点から見ても、国家安全法が制定されたからと言って香港金融が崩壊される事は考え難い。
中国は中国で、出来上がった香港の金融システムを崩壊させるようなバカな事はせずに、今後も上手く活用していく事を考えていることだろう。
また、既に中国の高官・政治家、富裕層や資産家、多くの経営者が香港の金融システムを使っているので、簡単に香港の金融システムを崩壊させる事などできないはずだ。
香港・マカオ・深圳の3都市を拠点としたビッグベイエリア(大湾区)構想もあり、香港金融のシステムをそのまま運用して更に発展させようと考えているはずだ。
お金をどこに置いておくかは日本人が考えなくてはならない最重要テーマのうちの一つと言える。
それが日本国内で無い事は間違いなく、日本人が活用できる香港の保険商品などでいち早く資産移転・資産逃避させる事を考えなくてはならない。
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