海外オフショア籍の金融商品を契約している人向けに”Automatic Exchange of Information (AEOI) self-certification”なるタイトルのメールが届いているケースがあるようだ。
AEOIとは何?
AEOIはCRSやFATCAに税務情報を提供する為のシステム!
世界的にマネーロンダリングを防止する動きが一般化している。
OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development)では金融口座情報を各国の税務当局間で自動的に交換するための共通報告基準という制度が作られた。
共通報告基準は英語で書くとCommon Reporting Standardとなり、略してCRSと呼ばれている。
アメリカではForeign Account Tax Compliance Act、略してFATCAと呼ばれる外国口座税務コンプライアンス法がある。
これは、アメリカでの納税義務者がアメリカ国外で金融口座等を活用して租税回避を行わないように、アメリカ国外の金融機関に対して、情報を確認する事などを要求するアメリカの法律となっている。
世界はこうしたネットワークで繋がっているのだが、AEOIは金融機関がこうした情報を提供する為のシステムと言える。
金融機関はクライアントに対して、税務情報の提供を求めているという訳だ。
CRSが実施されて以降は契約時にTAX IDが求められるようになっていて、日本居住の日本人の場合はマイナンバーを記入する事になっている。
なので、最近契約した人に対しては、AEOIに関するメールは来ていないと思われる。
長く契約していて、契約時にTAX IDを記入していない人にAEOIに関するメールが来ているはずだ。
「AEOIの記入は必須ですか?対応しなくてはならないのですか?」と言った質問メールが来るのだが、書いても書かなくても情報は日本に流れていると予測できる。
契約時にパスポートのコピーや住所を提出しているはずなので、それを基に日本居住の日本人と把握できるからだ。
”self-certification”とタイトルに書かれているようだが、自己認証となるので、その数字やデータの整合性は確認されないと思われる。
記入すべきかどうかは、最終的には”self-judgment”、”self-responsibility”となってくるだろう。
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