香港には政府直轄で保険業を管理監督する機関である”Insurance Authority(略称IA)”=「香港保険業監管局」がある。
以前は”Professional Insurance Brokers Association(略称PIBA)=「香港保険業協会」や”Confederation of Insurance Brokers(略称CIB)=「香港保険顧問協会」という組織があったが、2017年にIAが発足し、2019年からはPIBAとCIAを吸収する形でIAが香港の保険業を管轄している。
香港で活動を行う保険会社や正規代理店は、このIAに登録を行う事になる。
香港保険業監管理局(IA)が取り締まりや規制を厳格化する事で真っ当なIFA=正規代理店しか残らない!?良い事です!
オフショア金融センターや金融立国と呼ばれる香港には、日本とは比較にならないほどの利回りや特性を持った保険商品が上市されている。
そうした保険商品は保険会社に連絡をして契約するのではなく、IFA(Independent Financial Advisor)と呼ばれる正規代理店が契約からアフターサポートまでを担当する仕組みになっている。
製販分離のような体制になっていて、保険会社が直接クライアントを受け入れてはおらず、クライアントはIFAを通して契約したりサポートを受けるようになっている。
保険会社-IFA(正規代理店)- クライアント
以上のような関係性である。
保険会社もIFA=正規代理店もIAに登録して、IAの監督下で活動を行うシステムになっているのだ。
なので、IFAはIAのライセンスを持って活動していなければならない。
IAの登録が必要なので、IFA=正規代理店は日本国内には存在しない。
ただし、IA登録のIFAで日本人スタッフがいるところもあり、日本人個人でIAに登録している人もいる。
そのIAが、2024年夏頃から特にIFA=正規代理店に対して取り締まりや規制を強化しているようだ。
特にクライアントとの関係性を重視していると聞く。
どのようにクライアントと接触したのか、IAのライセンスを持った人が説明をしているのか、どのような会話をしたのか等の記録を残すように指導しているらしい。
とても良い事だと思う。
特に日本市場ではIFAが自社の責務を果たさずに、紹介者や仲介会社を使いマルチレベルマーケティング・ネットワークビジネスのような体制にして活動しているところが多い。
紹介者や仲介会社はIAのライセンスなど持っていないだろうし、商品知識が乏しい事がほとんどだ。
例え投資顧問業やFPなどの資格を持っていても、それは日本国内での資格にしか過ぎず、香港の保険商品を取引するライセンスを持っている訳ではない。
紹介者や仲介会社と言われる立場の人たちは商品理解が浅いので正しく商品説明をできない事が多く、商品カテゴリーの幅も狭いので、クライアントに合致していない商品を案内してしまう事もある。
そうした商品知識のレベルであるのにも関わらず、話を盛った営業トークをしたり、強引に契約をさせようとする人もいたりする。
そして、契約さえ取れてしまえばそれで良しで、アフターサポートは適当と言う事もあったりする。
酷いケースでは契約後は連絡が取れなくなってしまう人もいたりする。
こうした状況を避ける為に、IAは規制の強化に乗り出したのかなと思う。
日本市場だけがターゲットにされている話ではないが、香港の保険業の環境維持や将来の安定性に向けての処置となるはずだ。
こうした取り締まりにより、適当な活動をしているIFA=正規代理店は活動ができなくなっていき淘汰されていく事だろう。
原理原則に従って活動しているIFA=正規代理店だけが生き残る事になるが、それはクライアントにとっても良い環境へと変化していくはずだ。
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Insurance Authority(略称IA)”=「香港保険業監管局」の登録確認方法とは?
香港の保険商品に興味を持つきっかけは、友人や知人からの紹介、どこかの勉強会やセミナー、インターネットでの検索などになってくると思う。
サンライフ香港やCTF Life、Fubon Lifeなどの商品を知ると、日本の保険商品との利回りの違いや共有名義や名義変更などの自由度の高さに驚かされるはずだ。
こうした商品をどのように知ったとしても、直接IFA=正規代理店に連絡して契約しなくてはならない。
友人や知人、勉強やセミナーの主催者に個人情報を提供して契約してしまう人もいるようだが、そうした人たちは契約行為を行う権利はないので、個人情報などを提供してはならない。
原理原則に従って、IFA=正規代理店に直接連絡して直接商品概要などを聞かなくてはならないのだ。
IFAとはInsurance Authority(略称IA)”=「香港保険業監管局」に登録されている会社の事になるが、その確認方法はどのようになるのだろうか?
IAのサイト ⇒ https://www.ia.org.hk/en/index.html
IAのサイトから日本人を受け入れているIFAを探すのは困難で、日本人を受け入れていると言われているIFAが、実際にHKIAに登録されているかどうかを確認した方が手っ取り早いと思う。
IFAと思われる会社のサイトを見れば登録番号などは掲載されているだろうし、掲載されていなければ、質問してみればよい。
IAに登録されていれば登録番号を教えてもらえるはずだ。
日本人を受け入れていると言われているIFAは限られているが、中にはIFAのように装っている会社もあるので注意が必要だ。
オフショア投資の世界ではIFAの選択が成否を決めると言われている。
IFAの選択でIAに登録されている事が必須条件となるが、そうしたIAの中で日本人スタッフがいて、日本人の受け入れやサポート実績が豊富なところを選ぶ必要がある。
そして、紹介者や仲介会社を挟まずに直接クラアントと向き合って対応してくれるIFAであれば契約時だけでなく契約後も安心できる。
IAの取り締まりや規制の強化により、将来的にはこうした責務を全うするIFAしか残らないと思うので、契約当初からそうしたIFAを選択しておくべきと言える。
IFAの将来性や安定性を考えると、香港や日本だけでなく複数の国で活動しているIFAの方が経営は安定するし、その分だけ知識も多いIFAと判断できる。
同じような理由になるが、複数の保険会社と提携している事もIFA選定のポイントとなる。
複数の保険会社と提携していれば、その分だけIFAとしての知識の幅は広がり、クライアントとしても選択できる商品が増える。
IFAは総合代理店としても役割もあるので、選択できる商品カテゴリーが多いIFAを選んでおいた方が良いのだ。
IFAの選択基準をまとめると以下のようになってくる。
◆香港保険業監管局(Hong Kong Insurance Authority₌HKIA)に登録されている事は必須!
◆日本人スタッフがいて、日本人の受け入れやサポート実績が豊富なIFA
◆直接クライアントと向き合って対応してくれるIFA
(紹介者や仲介会社経由での契約となっている場合はNG)
◆日本以外の市場でもビジネス展開しているIFA
◆多くの保険会社と提携しているIFA
こうしたIFAに直接連絡し、自身の予算や考え、家族構成などを伝えることによって、ご自身に合致したプランを案内してもらえる事だろう。
そして、良きIFAを選択できたのであれば、将来に亘って良きアドバイザーになってくれるはずだ。
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