米国にパシフィックライフ(Pacific Life)という生命保険会社があるのはご存知だろうか?
ユニバーサルライフ生命保険を提供している保険会社である。
ユニバーサルライフ生命保険とは?
「ユニバーサルライフ(Universal Life)」と聞いても、パッとイメージできる人は少ないかもしれない。
死亡保険金額に対して、年齢・性別・健康状態などで支払う額がほぼ決まっているパッケージ化された生命保険であるホールライフ(Whole Life)に対して、支払い保険料や死亡保険金に自由度があるタイプの生命保険をユニバーサルライフと呼んでいる。
パシフィックライフ(Pacific Life)が提供しているユニバーサルライフは100万米ドル以上(2024年6月レートで約1億5,500万円)の死亡保険金から受け入れをしているようだ。
この死亡保険金を見ても分かるように、富裕層・資産家向けの生命保険となっている。
相続対策で契約をしている人が多いはずだ。
この死亡保険金に対して、支払い保険料に自由度があり、1,500万円、2,000万、2,500万円・・・と設定ができる。
では、支払い保険料に対して何が異なるかと言えば、運用利回りや保険期間が異なってくるのである。
また、運用方法も異なってくる。
運用利回りによってどこまで死亡保険金が持つかという事になるのだが、例えば、1,500万円であれば60歳で打ち切れてしまう事もある。
打ち切りになると困るのであれば、保険期間を延ばす為に追加でお金を投入できるようになっている。
(契約時年齢や健康状態、運用利回りによって支払い保険料や保険金額は変動するので、数字はあくまでイメージである。)
ユニバーサルライフのメリットとして、少ない支払保険料で大きな死亡保険金の契約ができるのだが、その際は寿命が延びると契約が切れてしまったり、追加で支払保険料を追加するなどと言った対処が必要となる。
(言葉は悪いが、早く亡くならないと困った事態に陥る事がある。)
逆に死亡保険金(保障)がメインの保険なので、運用をメインで考える保険商品ではない。
ただし、例えば10年支払いにした時、ほとんどのケースで11~12年後には解約返戻金が支払い保険額を上回るので、掛け捨てと言う意味ではない。
運用益ではなく死亡保険金がメインの保険になるので、主に相続対策に効果的な保険と言えるのだ。
パシフィックライフは日本人を受け入れている?
パシフィックライフは1868年に設立された、150年以上の歴史がある保険会社である。
資産額も217,386百万米ドル(約33.7兆円)を誇る大きな保険会社だ。
1868年と言えば、江戸城が明治政府軍に明け渡された年であり、江戸時代が終わり、明治時代が始まった年。
文明開化の時代であるが、その時代から保険業を行っている社歴の長い会社なのだ。
格付けを見ても、A.M Best:A+、Moody’s:AA-、S&P:AA-と高い評価を得ている。
(日本国内で名高い日本生命保険相互会社の格付けはMoody’s:A1、S&P:A+なので、日本の保険会社と比較しても格段に信用度が高い事が分かる。)
特徴的な生命保険を提供していて、保険会社としての信用性も高いパシフィックライフだが契約をするには、以下のような条件が必要とされている。
◆25万ドル以上の収入証明&250万ドル以上の純資産証明
◆担当者立ち合いの下、米国内での契約(グアムやハワイでももちろんOK)
だが、残念な事に日本人の契約は受け入れていない。
しかし、米国LLCとしての契約は可能なので、日本人であっても米国LLCを設立して、米国LLCで契約するというスキームは可能となっている。
正規代理店をしっかりと選定して、自身に合った生命保険を契約すべし!
日本では保険業186条があり、海外の生命保険を契約するには内閣総理代理人の許可が必要となっている。
また、パシフィックライフの生命保険は米国での契約が必須となっているが、渡航したからと言って契約が約束されている訳でもなく、契約スキームが大変である。
それでも、日本の生命保険と比較して、その商品の実力差を知ってしまうと契約したいと思う人が多いようだ。
パシフィックライフに限った話ではないが、こうした海外の保険会社は正規代理店をしっかりと選定する事が大きなポイントになってくる。
海外の保険会社は直接クライアントを受け入れてはおらず、IFA(Independent Financial Advisor)と呼ばれる正規代理店が契約からアフターサポートまでを請け負う事になっている。
海外の保険会社のIFA=正規代理店なので、日本国内にそのIFAは存在しない。
なので、海外にあるIFAに連絡を入れる必要があるが、日本人スタッフがいるIFAもあるので、それほど心配する必要は無い。
契約時にどの商品をどのように選ぶかも重要だが、ユニバーサルライフの場合は契約途中でも運用方法の調整などが必要となる事があるので、IFAのアフターサポートは大きなポイントとなってくる。
もちろん、事務的サポートもスムーズに行ってくれるIFAでなければならない。
IFAは総合代理店としての役割も担っているので、多くの保険会社と提携しているIFAを選んだ方が良いだろう。
パシフィックライフだけでなく、同じようなユニバーサルライフを提供している保険会社としてパンアメリカンライフ(Pan Amarican Life) やサンライフ香港(SunLife) と言った保険会社もあり、こうした保険会社は海外に渡航せずとも契約できるスキームがある。
また、ユニバーサルライフではなく冒頭で説明したパッケージ化された生命保険であるホールライフの方が予算や家族構成、そして資産運用に対する考え方に合致するする人もいると思う。
パシフィックライフが提供するユニバーサルライフ保険をどのように知ったかは人それぞれだろうが、IFA=正規代理店でない人間や会社で紹介された例も多く、商品概要がきちんと伝えられなかったりサポートがまともに受けられないケースも想定される。
契約後に最初に聞いていたことを違うと感じてしまっても後の祭りである。
また、何やら着手金や成功報酬で合計数百万円徴収するところもあるようだが、そんな支出は必要ない。
原理原則に基づいて、海外のIFA=正規代理店に直接連絡して、契約商品を決めて、直接IFAで契約手続きをしてもらい、サポートも直接IFAで受けなければならない。
海外の保険会社を契約するにあたって最重要ポイントになると言われる、IFA=正規代理店の選定方法を最後にまとめておきたい。
◆海外にあるIFA=正規代理店に直接連絡をする。
(日本に正規代理店は存在しない。)
◆日本人スタッフがいる海外IFA=正規代理店を選定する。
◆直接クライアントと向き合って契約やアフターサポートを行ってくれるIFAを選ぶ。
◆パシフィックライフ、パンアメリカンライフ、そしてサンライフ香港など多くの保険会社と提携しているIFAがベスト。
良きIFAを見つける事ができれば、良き契約を行え、契約後も安心する事ができる。
それはイコールで資産保全や資産価値向上、資産承継などが上手くいくようになるという事を意味するのだ。
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