最近は多くの会社が確定拠出年金(日本版401K)を採用している。
新社会人の皆さんは確定拠出年金を利用するかどうかの判断を迫られるが、私は特にお勧めをしない制度である。
確定拠出年金を利用するなら、オフショア年金プランを利用した方が良い理由とは!
確定拠出年金は、ざっくり言えば会社からの天引きで年金口座にお金が回され、自分が選択した金融商品で運用を行っていく制度である。
掛け金は全額所得控除され税の繰り延べ効果を利用できるのがメリットであるが、60歳まで引き出す事ができない。
60歳になったら一時払いにするか年金として受け取るかを選択できるが、どちらにしても受け取る時には課税対象となる。
確定拠出年金は”やらない”という選択肢もあり、こちらの場合はその金額を給与として受け取れるが、その都度課税対象となる。
勤め先で確定拠出年金を採用していたら、初めに確定拠出年金を行うかどうかの判断をしなくてはならないが、やらない方が良いだろう。
その理由を説明していきたい。
①自分の力で商品を選択して運用を行うのは簡単な事ではない!
確定拠出年金は自分で商品を選択していかなくてはならない。
特に新社会人で覚えなくてはならない事が山ほどある状態で、金融商品の勉強をしている暇はないと思う。
また、生活のリズムが分かってきて時間が取れるようになって勉強ができる時間が取れたとしても、結果を出すのは簡単な事ではない。
そもそも、日本の多くの企業がなぜ確定拠出年金を採用するようになったかの歴史を遡ってみると、簡単でない理由が明らかになってくる。
基礎年金となる国民年金(1階建て)に上乗せして支給される(2階部分)ものが企業年金(厚生年金)と呼ばれている。
20世紀は日本全体が潤っていて、厚生年金部分も上手く運用が回っていたが、バブル崩壊後に利回りが出なくなってしまった厚生年金が多い。
そこで、この厚生年金部分を解消して、国に運用を戻す会社(代行返上)や、その部分を確定拠出年金として社員に任せる形にした企業が多いのだ。
確定拠出年金は2001年に始まった制度だが、厚生年金が上手くいかず、個人に運用を任せようという流れの下にできた制度と言える。
企業年金の担当者でも数字を残せないのに、一個人(社員)が数字を出そうとしても簡単な話ではないのである。
②確定拠出年金の商品アイテム数が少なすぎてポートフォリオも組めない!
それでも自分の力で年金を作りたい!と思っている人もいるかもしれない。
しかし、そんな気合いを空回りさせてくれるほど、確定拠出年金で選択できる商品数は少ない。
定期預金・国内債券・海外債券・国内REIT・海外REIT・国内株式・海外株式などがあるが、30商品前後しかないのだ。
ファンドオブファンズ型と捉える人もいるが、それにしては商品選択数が少なすぎる。
③日本の経済状況・人口問題を考えると、国内で運用を行うのは得策ではない!
確定拠出年金の運用を行うと、60歳まで引き出す事はできない。
繰り延べ作用があると言われているが、換金できないので流動性のない商品となっている。
新社会人は22歳から20代中盤の人が多いと思うが、今から35年後以降の日本経済はどうなっているか予想すらつかない。
ただし、人口は減少に転じていて、少子高齢化は進んでいく。
日本経済がプラスに進む事は考え辛い。
そんな日本で資産運用を行う事が得策だとは思えない。
将来的に日本円の価値が減少いくとしたら、それ以上の利回りを出さなければならないのである。
こうした理由で確定拠出年金はお勧めできないが、そもそも国の年金制度や日本の私的年金も期待できるものではない。
だが、老後資産は早めに構築しておいた方が良い。
時間を使って積み立てていけばいいのだが、①~③の理由をカバーできるのが海外オフショアの年金積立商品と言える。
オフショア積立投資は200種類程度のファンドから10種類までを選んで運用を行えるが、プロに運用を一任する事もできる。
また、海外なので日本円を外貨にしてリスクを分散しながら老後資金を作っていけるのである。
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