保険会社が提供する保険料は「収支相等の原則」「相互扶助の原則」「大数の法則」「公平の法則」から算出されている。
結果として、日本の保険会社の商品の利回りはとても低いが、これはそのまま運用が悪い証拠と言えるはずだ。
日本の保険会社はぼったくってる訳ではない!?ただ単に運用が悪い!?
先日、とあるインターネットコンテンツを見ていたら、「日本の保険会社はぼったくっているんじゃないですか?」という若者の質問に対し、とある大手保険会社の方が「明確に否定します。」と答えていた。
保険会社もそうした質問にYESと答えられる訳はない。
日本の保険会社は「収支相等の原則」で保険料を算出していて、クライアントが支払う保険料とクライアントに支払う保険金が、イコールになるような形で設計されているというのがその方の説明であった。
もちろん、ここには人件費や広告宣伝費を含めて様々な経費が相殺されているが、結果的に日本の保険会社の利回りはとても低い。
早く亡くなれば支払った保険料に対して多くの保険金をもらえるが、長生きすればするほどその差は無くなっていき、物価などを考慮するとどこかのタイミングから損をしてしまう事になる。
日本の保険会社は多くのセールスレディを使っていたりTVCMなどを多く入れていて、多額の経費を使っているのも問題であるが、そもそも運用が出来ていない点が大きな問題と言える。
海外の保険会社も日本ほどではないが、人材を活用していたり宣伝広告費を使ってはいるが、その差以上に海外の保険会社の利回りは大きい。
日本の保険会社の商品利回りは年利1%未満であるのに対し、海外では4%程度となる。
(2022年の世界的な金利上昇により、利回り6~7%へと向上している!
利回り6%で計算すると、12年で資産が2倍、24年で4倍、36年で8倍になるイメージだ。)
これが複利運用されていくととても大きな差になっていき、海外の保険会社の商品は物価上昇以上の利回りとなる事が多く、長生きに対応した商品設計となっている。
この差は何かといえば、それはズバリ運用力である。
日本の保険会社は利回りなどほとんどないような日本国債を半強制的に握らされているので、利回りが出ない構造になっているので仕方ない。
(見方を変えれば、日本国民の保険料により日本国債を購入させているのだ。)
海外ではそうした事は無く、自由に運用ができるので、安定的に利回り4%程度が確保できるのである。
日本の保険会社は、確かに収支相等の原則に基づいてぼったくってはいないのだろうが、そのバランスを取った結果、ほぼ利回りがないという悲しい商品なのである。
日本の保険会社がぼったくってはいないと言えど、若者がそうした質問をする時点で、日本の保険会社を懐疑的に見ていて信用されていないと言う事だ。
ハッキリ言って、若者の見方は正しい!
若者には正しい視点で、日本だけに留まらずに視野を海外に広げてもらいたいと思う。
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