通貨の実力を示す指標として、「実質実効為替レート」というのがあるのはご存知だろうか?
Wikipediaに解説を任せると、
ドルやユーロ、人民元などの主要な通貨について、貿易量や物価水準などを考慮、比較して総合的な通貨の実力を算出する。 その数値が低いほど、海外からモノを買う際の割高感が高くなる。
と書かれている。
日本円の実質実効為替レートは下落していて、1ドル360円の固定相場制の時代と同レベルになってしまっている。
日本円の実力値を把握し、資産保全を急げ!
国際決済銀行(BIS)が発表した2023年8月の日本円の実質実効為替レートは2020年を100として73.19となっており、1970年以来でさかのぼれる記録で最低水準となったようだ。
⇒ 円の実力レートが53年ぶり低水準、固定相場時代に戻った日本の購買力
日本円の実力値が騒がれる昨今であるが、こうしたデータを見ると客観的に日本円が力がないのがイメージできる。
20世紀は高度経済成長と共に力を付けた日本円、21世紀になると力が激減しているのが分かる。
かなり綺麗なシンメトリーとなっている。
生活していても日本円の力が落ちた事は肌感覚で分かるだろうし、日本円をただ寝かせていたらインフレに勝てないのも理解できる事だろう。
また、53年ぶりで1970年以降での低水準となっているが、この頃は固定相場制で1ドル360円の時代である。
コロナ禍で円安が進み、どこまで円は安くなるのかと気になる人も多いようだが、実質実効為替レートを見る限り、まだまだ円安に進んでもおかしくなく、1ドル360円を目指しても不思議ではないと言える。
将来的に、1ドル150円は円高水準だったと思う日がやってくるかもしれないのだ。
こうした事から、私は「日本円リスクに備えよ!」と提言している。
日本円を多く保有していたり、日本国内の保険商品・金融商品で資産運用を行っていると資産価値は目減りしていく事だろう。
資産保全の為に、先ずは資産を海外に移し、そして資産価値が向上するような保険商品を活用するなどの対策を行う事を強くお勧めしたい。
国境を越えた資産保全対策は日に日に難しくなっている。
日本円リスクを感じたのならば、早め早めに行動しないと手遅れになってしまうはずだ。

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