私が大学生の頃は、学生が投資・資産運用に直接触れる機会はほとんどなかった。
ニュースなどで日経平均株価や為替相場は伝えられても、それを直接取引するような環境となっていなかったからだ。
お金が無かったという事情ももちろんあるが、インターネットやスマートフォンが普及していなかった事が大きな要因かなと思う。
金融資本よりも大事な人的資本!
最近はFIRE(Financial Independence, Retire Early)=「経済的自立と早期退職」を目指す学生がいたりする。
もちろん、私が学生の頃にはこうした単語は存在しなかった。
FIREを目指すばかりにHYIP(High Yield Investment Program)案件=「高利回り案件」・「高収益プログラム案件」に騙されたり、知らず知らずのうちにMLM(Multi Level Marketing)に巻き込まれている事もあったりする。
(カタカナが多くて疲れるww)
大学のホームページにMLMへの勧誘の注意が掲載されていたりするようで、ちょっとした社会問題になっていると言えるだろう。
お金はそんなに簡単に増やせるものではないし、人に巻き込まれたり、人を巻き込んだりしてお金を増やすべきではない。
FIREを目指すばかりで人としての重要な事を失ってはならない。
投資・資産運用は余裕資金で行うものだが、そもそも余裕資金がないので少額で資産を増やそうと考えたり、自分の力ではなく人の力(お金)を使って資産を増やそうとするから問題となってしまう。
金融資本がないのにFIREを目指す時点で間違っている。
先ずは自分自身の力で稼ぐ力を付けなければならない。
金融資本の前に人的資本を鍛える事が重要だ。
学生は自分自身が稼げる力を学ぶ為の時間であるはずで、社会人になりたての頃も実社会での稼ぎ方を真摯に学ぶ期間と言えるだろう。
(どちらかと言えば、私は学生時代に遊び惚けていたのだが…)
そうして得られた余裕資金を投資・資産運用で増やしていけば良いのだ。
余裕資金があるからこそお金に働いてもらえる。
そして、時間を味方に付ければ複利運用で資産は大きくなっていく。
人的資本あってこその金融資本である事を認識してもらいたいと感じる。
だが、若者がこうした考えになってしまうのは政府であったり、学校であったり、我々大人の問題なのかなと思わなくもない。
夢や希望が持てない社会であれば無理もしたくなるのだろう。
今の若者はそもそも好景気を知らず生きてきた。
何とかしようと思い、HYIP案件やMLMに引っ掛かってしまうのかもしれない。
また、「貯蓄から投資へ」という言葉以前に貯蓄に魅力を感じない世代だと思う。
その一方で投資という言葉が飛躍し過ぎているのかなと思うが、貯蓄にしても投資にしても先ずはその為の余裕資金を作る為の人的資本について考えてほしいと思う。
人的資本は自分自身でお金を得る為の能力と言えるが、お金関係なく、若者には魅力ある人間になってほしいと感じる。
お金に釣られて友達がいなくなるような行動を選択せず、明るい人生を送っていける人間力を鍛えてもらいたい。
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