子どもの頃の1年と大人になってからの1年は感じる時間が全く違う。
年を重ねれば重ねるほど時間の経過は早くなるので、時間を有効活用しなくてはならない。
脳の活動量を増やして人生を長く豊かなものにしていこう!
時間は全ての人に平等だが、人間の脳で感じられる時間は同じでない。
例えば、初めて行く場所の往復の時間を比較すると、往路の方が長く感じ復路の方が短く感じる。
行きと帰りで時間の経過が異なって感じるのは、経験していないものに対しては脳は長く感じるのに対し、経験した事に対しては時間が短くなるようになっているからだそうだ。
脳の活動量が関係しているそうだが、短い時間軸でなく長い時間軸でも同じような事が言える。
子どもの頃に感じていた1年と大人になってからの1年のスピードは異なって感じる人が多いはずだ。
小さい頃は初めて経験する事が多く時間の経過が長く感じるが、大人になって同じ事の繰り返しで生きていると感じる時間がとても短くなると言う事だ。
「1年が過ぎるのが早い!」と毎年言っている人もいるが、そうした人は年々1年の経過速度が増している事だろう。
歳を重ねるにつれ体感として1年が短かく感じるのは、脳の活動量が年齢とともに減少する為の現象であり、「ジャネーの法則」と呼ばれている。
19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネが発案した法則で、年齢と体感時間の関係性は以下のようになっているそうだ。
1歳 | 365日 | 11歳 | 33日 | 21~23歳 | 16日 |
2歳 | 138日 | 12歳 | 30日 | 24~25歳 | 15日 |
3歳 | 122日 | 13歳 | 28日 | 26~29歳 | 13日 |
4歳 | 91日 | 14歳 | 26日 | 30~34歳 | 11日 |
5歳 | 73日 | 15歳 | 24日 | 35~40歳 | 9日 |
6歳 | 61日 | 16歳 | 23日 | 41~48歳 | 8日 |
7歳 | 52歳 | 17歳 | 21日 | 49~56歳 | 7日 |
8歳 | 46歳 | 18歳 | 20日 | 57~66歳 | 6日 |
9歳 | 41歳 | 19歳 | 19日 | 67~81歳 | 5日 |
10歳 | 37歳 | 20歳 | 18日 | 82~100歳 | 4日 |
1歳を基準にして年齢に反比例するようだ。
365÷年齢で1年の体感時間は算出できる。
2歳の時点で既に1年は半年と感じられるようになっていて恐ろしい。
ポール・ジャネは脳の活動量が年齢とともに減少する為の現象と発案したが、逆に考えれば、人生を長く感じさせたいのであれば脳の活動量を増やせば良いそうだ。
日々同じような行動をしているだけだと脳の活動量は減少していく。
朝起きて会社に行き、夜まで働き、帰ってきてご飯を食べてTVを見てお風呂に入って就寝する。
平日はこのパターンを基本として、休日はゴロゴロとしているだけだと人生はあっという間に終わってしまう事だろう。
新しい趣味などを見つけて脳の活動量を増やしていけば、人生は長く感じられるし豊かなものになっていくと思う。
私個人の話をすると日本国内・海外と旅をするのが好きだ。
旅行は知らない土地に行き、新しい発見が多いので脳に刺激を与えてもらえるので脳の活動量が増えているはずだ。
実際、多く旅をした1年はとても長く感じられる。
充実した1年だったと言える年だ。
なので、人生を長く充実したものにしたければ如何に脳に刺激を与えるかを考えると良いのかなと実感している。
ジャネーの法則に従えば長期運用はあっという間!?
話をガラッとかえてしまうが、投資・資産運用は時間を如何に活用するかが資産価値を増やしていけるかどうかのポイントとなってくる。
なので、投資・資産運用では時間を有効活用した複利運用を行う事が推奨される。
積立投資にしろ一括投資にしろ、短期間で利益を出すのはギャンブルとなる。
若い世代を中心にFIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指す人がいたりする。
直訳すると「経済的自立と早期リタイア」となる。
こうした考えを持っていると如何に高利回りの案件を見つけ出し、お金の自由になれるかを考えがちである。
だが、そうした考えを持っているとHigh Yield Investment Programと呼ばれるHYPE案件に手をだしてしまう人が続出する。
日本語にすると高利回り投資案件となるのだが、契約後数年は高利回りで運用されているように見えて、数年経つと破綻するような案件だ。
利回り数十%を謳っている案件に出くわしたら注意した方が良い。
注意というよりも、その場から逃げた方が良いだろう。
と言うのも、実際にはポンジスキーム(≒自転車操業)のような案件で、ネットワークビジネス・マルチレベルマーケティングのネタになるようなもので、どこかのタイミングで破綻する事が約束されているような案件である。
首謀者は破綻をゴールとして、ネットワークビジネス・マルチレベルマーケティングの階層の人間を切り、お金と共にどこかに逃げてしまうのだ。
短時間でFIREを目指していたのに、実際にはお金が無くなってしまう悲しい結果となる。
刺激的な案件で脳の活動量は増えて、その時間は長く感じられたかもしれない。
だが、結果的に何も残らないので、その後の人生は激変してしまう。
こうした案件に引っ掛からない為に、投資・資産運用の基本は長期運用だと認識してもらいたいなと思う。
実際、日本国内の保険商品や金融商品で長期運用をしている人は少ないと思う。
それは何故なら、長期で運用したところで魅力的なリターンとなるような商品がないのだ。
利回り数十%となればHYPE案件を注意しなければならないが、保険商品だとしても5%程度はほしいところだろう。
そんな商品あるの?と思うかもしれないが、海外の保険会社が提供している貯蓄型保険商品であれば、6~7%で複利運用されている商品があったりする。
リターンは以下のようにシミュレーションされている。
◆10年目:140%
◆15年目:191%
◆20年目:279%
◆25年目:394%
◆30年目:551%
日本の保険会社では提供できないようなリターンとなっている。
30年で資産価値は5.5倍になるのだが、問題は時間を待てるか?という事に尽きると思う。
また、海外オフショア籍の積立投資商品で25年契約している人もいたりする。
一括投資にしても積立投資にしても、それなりの時間を掛けなければ資産価値は上がっていかないのは現実であるが、時間を掛ければ資産価値は上がっていく。
25年とか30年と聞くととても長い年月に感じるかもしれないが、35歳で契約して60歳までの運用期間の場合、ジャネーの法則で計算してみると体感時間は192日となる。
長期運用と言えど、実はあっという間!?
個々で言えるのは、HYPE案件と比較して刺激は少ないので脳の活動量は下がっていく。
だからこそジャネーの法則が効いてくるのだ。
あべこべの話にも感じるが、本来は投資・資産運用に刺激を求めるものではない。
これは極端な話であるが、長期運用に耐えられずに不平不満を漏らし解約してしまうのは契約数年後の早い段階が多いそうだ。
契約当初は落ち着きもなく日々の資産価値の値動きに一喜一憂してしまうのだろうが、長期運用で結果が出せると思っていれば我慢ができる。
ある程度の期間を過ぎれば、放置しておけば結果が付いてくるものと理解できるはずだ。
それこそ脳の問題で、契約当初は不安も多く色々と考えてしまうのだろうが、しばらく経てば契約しているのも忘れてしまうくらいの感覚になるのだと思う。
そして、あっという間に満期がやってくるのだろう。
投資・資産運用も大事な話だが、時間は有限で人生は短い。
有意義な人生を如何に送るかを考える事が重要だ。
☆ご質問やご相談等はこちらから。
コメント