日本には4,000万人以上の年金受給者がいる。
年金受給者は物価が上昇すると困るので好景気を望んでいないと言われる。
それは何故だろうか?
そして、その影響は?
年金受給額は増加しないので物価上昇すると相対的に損をする!
年金制度は定期的に改悪されていて、日本の人口動態を見る限り、今後好転する事は考えられない。
人口減少・少子高齢化が進む日本で現役世代が高齢者を支える賦課制度が未来永劫成り立つはずがない。
そんな中で物価が上昇するとどうなるのだろうか?
年金受給額は増える事はないので、物価が上昇すると相対的に損をしてしまうのだ。
収入が変わらないまま購入額だけが上がっていけば、買える量は減っていく。
貨幣の価値が相対的に落ちてしまう状態となる訳だ。
世界的にインフレが進行しているが、多くの輸入品に頼らざるを得ない日本の場合は円安の影響も受けているので大変だ。
円安に対して日本政府がやれる事がない理由は昨日のコンテンツで述べたが、物価高・インフレ対策に関して日本政府が考える事は物価上昇やインフレを止める事となってくる。
その理由は、年金受給者=高齢者を守る為である。
多くの国民が物価高・インフレに困っているが、年金受給の高齢者を守る事がなぜ最も重要かと言えば、その年齢層が最も投票率が高い(投票数が多い)ので、選挙の事を考えると、得策となるからだ。
つまりは、景気上昇と共に起こる物価高・インフレも政府や政治家を支えている年金受給者・高齢者は反対するはずだ。
物価高・インフレが一概に悪い事かと言えば、実際にはそんな事はないはずだ。
景気が上向けば物価は上昇していくので、自然の流れと言える。
その際に給与水準も上がっていけばいいのだが、日本の場合は20世紀末から約30年給与水準が上がっていないと言う問題点もある。
日本の将来を考えて、景気を良くして給与水準を上げる事を考えるべきだが、日本の政治家は日本の未来よりも目の前にある選挙中心に物事を考えてしまう。
今後、少子高齢化は益々進んでいくのだが、そうなると益々日本の好景気を阻み、寧ろデフレになる事を望む人が増えていくだろう。
このような考えがある日本と世界では、その差が広がるばかりであり、日本円の価値は相対的にどんどん落ちていってしまう。
日本に資産を放置していると、知らない間に資産価値が目減りしていってしまうのだ。
資産保全・資産価値上昇を考えるのであれば、日本で日本円を持つのではなく、海外で米ドル or 米ドル建て資産を持つようにシフトチェンジしていく必要があるだろう。
日本の年金制度は崩壊に向かっていて、日本円の価値も下落していくのであれば、海外に資産を逃避させて資産価値を上げていく事を考えるしかない。
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