節税対策として、生命保険で損金を作る事を考える経営者の人は少なくない。
海外オフショアの生命保険や貯蓄型保険商品であっても、このスキームは活用可能である。
日本の生命保険ではなく海外オフショアの生命保険で損金を作った時のメリットとは?
生命保険での損金の作り方は以下の通り。
最初に法人で生命保険に加入し保険料を支払う。
この保険料は資産計上できる。
解約返戻金が支払った保険料を上回らないタイミングで個人(代表取締役etc)に譲渡して名義変更する。
譲渡金は解約返戻金と同等となるが、法人として支払った保険金と譲渡金の差額は損金扱いできる。
要するに、契約直後の資産圧縮率が高い(解約返戻金率が低い=譲渡金額が安い)段階で法人から個人へ名義変更する事で、保険料と譲渡金の差額分を損金扱いするというイメージだ。
個人としては、契約後に死亡保険金も解約返戻金も上昇していくので、価値ある商品を手に出来ることになる。
ただし、名義変更した個人が亡くなって死亡保険金を受け取ったり解約した際には、もちろん課税対象となる。
この話に興味がある人はこうしたスキームは把握していると思うが、海外オフショアの生命保険や貯蓄型の保険商品でも同じように扱う事ができる。
国内の生命保険と海外の生命保険を比較して海外オフショアの生命保険で損金を作った方が良い理由は、生命保険としての価値が海外オフショアの方が高いからである。
譲渡して個人で生命保険を持つ事になるが、日本の生命保険は契約時に設定した死亡保険金額が一定なので、長く生きて日本円の価値が下がっていくと実質的な資産価値が下がっていくリスクがある。
海外オフショア生命保険は利回りにより死亡保険金額が上がっていくので、長く生きても対応可能である。
また、保険料の支払期間などの契約条件によるが、10年~15年で解約返戻金が支払い保険料を上回ってくるので、その前段階の解約返戻金が低い時に解約すれば、日本の生命保険と比較して短期間で損金だけを作る事も不可能ではない。
だが、利回り4%程度で運用されるので、損金を作る事だけを目的にするのではなく、貯蓄型生命保険として長く保持していた方が良いだろう。
このコンテンツを最初に書いたのが2018年2月である。
その後、2019年2月14日にこうした商品の販売が日本では厳しく規制された。
その日付からバレンタインショックと言われている。
生命保険としての機能ではなく、節税目的としてだけに活用されるのに国税庁はカチンときたのであろう。
ただし、日本とは関係のない香港などでは今ではこうしたタイプの保険商品が販売されている。
尤も、海外の保険会社が日本の税制を検討に置いて組成した商品ではなく、たまたま日本の税法に合致してしまうと言うだけの話である。
なので、節税目的だけの商品ではなく、現に法人としても個人としても活用価値が高い商品と言えるのだ。
問題はこうした海外オフショア生命保険に日本人がいつまで加入できるか分からない点にある。
被保険者が対象となるので、個人でも法人でも同じである。
海外オフショアの生命保険会社が日本居住の日本人の取り扱いを止める事が多く、今では数社だけしか残っていない。
その数社もいつまで日本居住の日本人を受け入れるかは定かではない。
2023年には、日本人が最も契約している海外の保険会社と思われるサンライフ香港社が香港とは関係のない法人との契約を打ち切った。
つまりは、日本の法人ではほぼ契約不可能となってしまったのだ。
こうした流れは今後も続くと思われるので、気になる方はお早めに。
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日本法人を受け入れている海外の保険会社が提供している損金算入・節税対策となる商品はある?
日本法人を受け入れている保険会社や、損金算入・節税対策となるような商品はどのようなものがあるのだろうか?
先ず、生命保険であればCTF Life社が挙げられる。
CTF Life社が提供する貯蓄型生命保険は損金算入・節税対策が可能だ。
上のリンクでシミュレーション例を入れているが、契約後数年の解約返戻率がとても低い事が分かる。
つまりは、この段階で法人から代表取締役などの個人に名義変更すれば損金を大きく作る事ができるのだ。
もちろん、名義変更後に解約返戻金率は大きくなっていくので、個人としての資産価値向上も見込めるようになっているのだ。
損金や節税対策ばかりの話をしているが、生命保険としても日本の保険会社とは比較にならないような利回りとなっていて価値が高い。
純粋に、オーナーや代表取締役に何かあった時の事を考えて契約する商品としても有用と言える。
生命保険としてではなく、中小企業の経営者は役員退職金構築で保険商品の契約を考える人もいる。
そうした経営者に対しては、生命保険の機能は付いていない貯蓄型保険商品を活用するのが良いと言える。
Fubon Life社が提供する貯蓄型保険商品Prosperity Booster Whole Life Plan 5が有用だ。
この商品は長期的に見て利回り6~7%で複利運用されるので資産価値がどんどん大きくなっていく。
そのリターンは20年目に279%、30年目に551%となっているので、役員退職金を構築するだけのパワーがある商品となっている。
そして、契約直後の解約返戻金率が低いので、この商品でも損金算入・節税対策が可能となっている。
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海外の保険商品はIFAと呼ばれる正規代理店が契約からアフターサポートまでを請け負う!
海外の保険商品は日本とは比較にならないほどの利回りで運用されているとはよく聞く話であるが、それだけでなく節税としても活用できるなど、有用なメリットを持っていたりする。
こうした海外の保険商品に興味を持ったのならばどうすれば良いのだろうか?
海外の保険会社は自社で直接クライアントを受け入れてはおらず、直接対応をしない。
契約やアフターサポートはIFA(Independent Financial Advisor)と呼ばれる正規代理店が請け負う事になっている。
海外の保険会社のIFA=正規代理店となるので、日本国内にはそのIFAは存在しない。
海外のIFAと聞くと気が引けてしまうかもしれないが、日本人スタッフもいるIFAもあるので、日本語で対応できるのでそれほど心配する必要は無い。
やり取りもZOOMなどのウェブ会議システムで行える。
契約も日本にいながら可能なスキームがあり、保険料の支払いも銀行送金やクレジットカードで対応してもらえるので、海外に渡航せずに契約が完了する便利な時代となっている。
日本人スタッフがいる海外IFAで、日本法人の契約やサポートに長けたところを選べば問題はない。
ところが、法人契約の経験があるIFAは数少ないので、そこを見極めてIFAを選択する必要がある。
IFAは総合代理店となっているので、多くの保険会社と提携しているIFAを選択するのも重要なポイントとなる。
日本法人の契約を受け入れている海外の保険会社はそれほどないのだが、多くの保険会社と提携していれば選択肢は広がる。
そうしたIFAで、自社の考えや予算などを伝えることにより、適したプランやスキームを案内してもらえる。
利益があり内部留保に余裕がある会社は、それを放置していても仕方ないので、保険商品を活用した節税についても考えてみるべきだと思う。
☆ご質問やご相談、正規代理店=IFAの選定でお悩みの方はこちらから。
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