最近、ステルスという言葉をよく聞く。
あまり良いイメージを持てる言葉ではないが、その言葉の意味の通りに隠密に進んでいくからだろう。
ステルスインフレーション・シュリンクフレーションで徐々に物価が上昇していた国、日本!?
ステルス(stealth)の意味は「ひそかなやり方、内密、こっそりした行為」となる。
やはりいいイメージが持てない。
ステルスで以前からよく聞く言葉としてはステルス戦闘機やステルスマーケティングがある。
ステルス戦闘機は敵のレーダーやセンサー類から探知され難い戦闘機の事であり、ステルスマーケティングは芸能人やスポーツ選手などの有名人が宣伝や広告であることを隠して行われるSNSやブログなどの情報伝達手法である。
良いイメージがないと書いたが、考えようによっては素晴らしい(スゴイ)手法であるとも言えなくない。
最近耳にしたステルス性と言えばステルスオミクロン。
感染力の強いオミクロン株が変異を重ねた亜種の事であり、その感染力は1.5~2.0倍と言われているが、こっそりと変異を重ねたからか?それともひそかに感染していくからか?ステルスオミクロンと言われている。
(ステルス感染者なる言葉もあるようだ。)
もう一つ、ステルスインフレーションという言葉をインターネットで目にした。
ダイレクトにステルス値上げという言葉が使われている時もある。
2022年4月にうまい棒が10円から12円に値上げが発表されたが、その時にステルスインフレーション・ステルス値上げと言う単語が出ていた。
うまい棒は40年間10円の値段を維持していたようだが、実際にはその途中でサイズが縮小されていて、実質的には値上げがされていたはずで、こっそり値上げしていたという意味でステルス値上げ・ステルスインフレーションという言葉が使われている。
実際のところ、こうしたステルス値上げは多い。
食料品だけでなく、洗剤やシャンプーなどのトイレタリー商品でも21世紀以降にこっそりと行われていたことである。
料金は据え置きで消費者には分からないように徐々にサイズを小さくしていくので、実質的な値上げになる。
このように商品価格は変わらずに内容量を減らして値上げする事はシュリンクフレーション(shrinkflation)とも呼ばれているらしい。
縮む・小さくなるという意味のshrinkとinflationの合成語となっている。
だが、うまい棒に見られるように、そうしたコソコソしたやり方では限界がきていて、料金を値上げせずにはいられないのだろう。
毎年4月と10月には多くの商品の値上げが発表されるが、年々値上げされるアイテム数が増えているように感じる。
ステルス値上げできないものが増えてきたのだろう。
今までは気付かない間に財布が痛めつけられたいたが、今後は直接的なインフレーションが進行していく可能性が高い。
経済が右肩上がり、給与水準も上がりつつの良いインフレーションなら問題ないが日本の場合はそうではない。
給与水準が上がらず経済状況が上向かない中でのインフレーション=スタグフレーションなので質が悪い。
現金の価値は相対的に落ちていくばかりなので、それ以上に資産価値を高める対策を打っておかなくてはならない。
特に余裕資金は放置していても仕方ないので、インフレに対応できるだけの資産価値向上をしていく必要があるはずだ。
しかし、残念ながら日本国内に物価上昇に勝てるだけの利回りの金融商品が存在する訳でもない。

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